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獅子駒導入による中将棋型ゲーム改良の限界について(長さん)

 昨日の結論部分で、小駒の余りを気にしなければ、獅子の
踊り数を増加させても、中将棋型の将棋は、どんな升目数の
ゲームでも問題が無いかのように書いたが、この結論は、い
ささか軽率であった。獅子の踊り数を増加させる事によって
生じる、敵陣奥の余り駒は、小駒が何なのか内容に係わ
らず、踊り数をN踊りとした時に、余り駒段数dが、概ね、

 d=0.75N(段)

と、比例して増加するだけだからだ。つまり、2踊りの普通
の中将棋の場合には、このdが1.5段程度となり、もとも
と存在する、玉周辺の小駒の数、13枚の1/12×1.5
前後になって、ちょうど良い程度になっているだけである。
3踊りにすると、この枚数は17升目が適正だとすると、
26枚前後で、dが2.25で、1/17×1.5がdに合
う勘定になり、1段目15枚の小駒のほかに、2段目以降に、
6種類程度の小駒が、終局時にほぼ残存する勘定になる。
15升目130枚制後期大将棋は、ほぼこのケースの小駒種
の数があり、3踊りの獅子のゲームでは、これらの小駒が、
すべて余り駒になる。ただし、3踊り程度ならば、小駒の
配置が、ゲームの最中、多少は移動して、戦闘の跡位は、残
すようである。
 しかしながら、踊りの数が4になると、この余り駒が、た
だ余るだけではなくて、ほぼ初期配列のまま、取り残される
だけになると見られる。まず、余り駒の数自体は、dが3段
となり、升目数を、仮に22段とすると、45枚程度で、
1/22×1.5がd=3となり、2段以上の小駒種の種類
数は、13種程度になる。これは、摩訶大大将棋の小駒の種
類数14種類前後にほぼ等しい。
 ところで、4踊りの獅子は、行き所が80箇所あるため、
敵陣の真っ只中にある、効き駒の無い升目の発生確率、
ほぼ、0.5の8乗の1/256の逆数を掛けた、”敵陣浸
透確率”、31%の、真っ直ぐ、やや右辺、やや左辺の3系
統分が、ポアソン分布期待値で1に近くなり、4踊りの獅子
をトドメに用いて、ほとんど陣を崩さずに、ミミズの足跡の
ような、潜入痕を残した上で、敵玉を詰ましてしまう可能性
が、きわめて濃厚になる、レベルに達すると見られる。

つまり、4踊りの獅子駒のある、摩訶大大将棋級の中将棋型
ゲームをすると、摩訶大大将棋の小駒の配列が、ほぼ最初と
同じ形で、すっぽり残って、終局になるようなイメージの、
ゲームになる可能性が、非常に高い

という事である。無論、小駒は、22×22升目盤の、大方
下の4段に残っているだけなのであろうが、ゲームが終わっ
た時点では、その小駒しか無いわけだから、この初期のそれ
と全く同じ配列は、ひときわ目だってしまい、ゲームの見栄
えはかなり悪くなるだろうと、予想する事ができるだろう。
 以上の事から、このケースも見栄えが理由で、獅子駒の踊
り数で調節する、中将棋型のゲーム改善方法も、だいたい、
18×18升目前後の、3踊り獅子の使用までで、限界が、
来てしまうのではないかと、私は昨夜から余る大方小駒の姿
を冷静になって考えた上、今はそう結論するようになって来
ている。(2016/12/16)

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