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新たな中将棋との接点「どうぶつしょうぎカフェ/深川いっぷく」(長さん)

 都内では千代田区の”奥野かるた店”に以前店頭にあった、
佐藤敬商店製の中将棋の盤駒が、”現在品切れで、受注
有り次第の、注文生産の状態”のようなため、関東圏に
於いて「中将棋がやりたければ、いつも」という状態に、
2016年12月の現時点では、残念ながらなっていない
ようだと、私は数回前のこのブログで指摘した。
 しかし、たいへん幸いな事に、元プロ女流将棋棋士で、
”どうぶつしょうぎ”の開発に参画、特に盤・駒のデザイン
部分の商業的な、ゲーム用具の製作での寄与の大きかった、
藤田麻衣子女流プロが、自身の会社、PIECOデザイン社
で今年7月立ち上げたどうぶつしょうぎ等のボードゲーム
カフェ

”どうぶつしょうぎカフェ/深川いっぷく”
 江東区白河(清澄橋通り旧道と見られる路沿いの商店街)
にて、今回、多数のボードゲーム用の備品の仲間に囲まれて、

中将棋道具は、この都内の場所に置いてくださる事になった

旨をまずは、ここでも報告する。
ちなみに直近、
藤田女流プロのツイッターでも、店に置かれた中将棋の
盤駒が写真入で紹介されている。

なお藤田女流プロのツイートにある写真の中将棋の盤駒は、
このブログの以前の画像と同一物品だが、盤が多少劣化して
いるので、藤田さんの方で、盤だけ升目線を、破線表示に
なるよう画像処理して、見てくれをきれいに掲載してくだ
さっていて、たいへん嬉しい。また藤田麻衣子女流プロは、
佐藤敬商店製の中将棋歩兵駒と、ほぼ同じ書体の日本将棋
の歩兵を所持されているが、「日本将棋の歩兵に比べて、
中将棋の、佐藤敬商店製の歩兵の成り金の崩し方が、
『成り香車』並で崩しが弱い」との、貴重な御指摘をして
くださった。
 ”と金”は、古文書でも出土駒でも、複数の崩し方がある
ようなのだが、この中将棋駒を作成した駒の書体作成の職人
の方に、中将棋の書体について、何らかの昔からの言い伝え
が、代々伝承されている可能性も、充分有り得ると思う。
ひょっとすると、貴重な情報が含まれているのかもしれない。
ありがたい御指摘である。
 なお、持ち駒ルールの無い駒数多数の日本の将棋では、
元駒を裏から推定する機能が不要になるので、成り金の書体
には一般に、より自由度が高まり、歴史の痕跡が残りやすい
と予想される。
 また、お伺いしたさい、藤田麻衣子女流プロの御知り合い
で、シャンチーの団体戦、日本代表の松野さんとその息子さ
んより、私もシャンチーの指し方について、たいへん丁寧に
御指導を、していただいた。そのとき得られた情報からは、
このブログで直近紹介している、新作ゲームのチェックをす
る際にも、たいへん有益な情報が、たくさん含まれていた。
この場を御借りし、御指導を賜った松野さん親子に、たいへ
ん感謝致す次第である。ちなみに、松野さんの息子さんから
対局中にいただいた、”シャンチーでは、炮で王手を掛ける
ために、跳び越え用の『飛び箱』役をする自駒を、一旦間升
目に運んでおく手を、自分で一手使って指すのが常套”とい
う、手筋に関する御指摘を頂いた。これはシャンチーを、
指した事が無い私にとっては、特に見逃しやすい手であり、
たくさんの有益な情報の中でも、順位付けを敢えてすると
すれば、第1級の知見であったように思えた。
 なお親父さんの松野さんは、私と同様、奥野かるた店で昔、
中将棋に接されているとの事だったので、複雑系ゲームの
古典である、中将棋もシャンチーの合間に是非御家族で、指
し込んで下さるよう、丁寧にお願いした。
更にあつかましくもこのブログで前に紹介した、88升目制
川中島将棋を、盤駒を用意し、私から簡単に説明する機会を、
運よく頂戴する事ができた。
ちなみに、このブログでは15行15列升目での、この将棋
のテスト結果だけを報告したが、

その後、14行15列で、より、シャンチーのパターンに
近づける、改善変更を行っている。なお改善後には兵駒が、
紹介したゲームでは9段目ではなくて、8段目で成るが、
その他は、このブログで紹介した通りのルールである。

 思えば最近、第2回叡王戦決勝3番勝負で、佐藤天彦将棋
プロ名人が2連勝し、来年春に将棋の名人対コンピュータ
頂上ソフトの対局が実現するという、大きなニュースが
あった。
これと”深川いっぷく・どうぶつしょうぎ等のボードゲー
ムカフェ”とを関連付けるとすれば、藤田麻衣子女流将棋
プロ棋士が開発に参画した、どうぶつしょうぎは、
日本将棋の持ち駒ルールを持つ、日本将棋以外の盤升目数の
将棋という、直近で私が何回か、このブログで展開している
ゲーム作成パターンの、普及型ゲームとして、草分け的存在
であった。
つまりこの動きでは、どうぶつ将棋がその端緒だった訳で
あるが、標準的な汎用ゲームを小規模化したり大規模化し
たりし、コンピュータ将棋におけるゲームの検索木を、さま
ざま量を変化させる事によって、コンピュータにとっても、
よりいろいろな、人間のチェス・将棋型ゲームに、切り込ん
で行けることになり、人工知能の研究者は、情報を増やして
ゆくことが可能になったと評価されよう。
 藤田女流プロのゲームカフェは、日本将棋の入門としての、
どうぶつしょうぎの拠点であると同時に、コンピュータに
よるAI技術の発達を助ける、研究題材の拡大にも、寄与
する、研究者と民衆の接点にも、なりえる、貴重な場所の
提供と言える。
 聞く所によると、9×10升目制のシャンチーは、日本
将棋のように持ち駒ルールが無いため、ほぼ今から10年
前の2006年前後に、人間の頂上、”大師”に、コン
ピュータソフトが、追いついたらしい。14×15升目
88枚制の、私の作成した川中島将棋の拡張試作ゲームは、
駒数で32枚のオリジナルシャンチーよりは明らかに複雑
になり、日本将棋よりも、更に少し複雑度が高いという
レベルになる。従って、たとえばこのゲームで、人間の試作
ゲーム大師に、コンピュータゲームソフトAIが追いつく
のは、技術が進歩して、2020年前後という計算になる
という具合かもしれない。このようにコンピュータと人間の、
抜きつ抜かれつのシーソーが、人間があきらめずに、ゲーム
を開発し、その種類数さえ増やせば、これからも、かなり
の後まで続くことが、当然予想されると私は思う。
シャンチーの方が、日本将棋より、同じパターンのゲームで、
盤升目の拡大は、少し、しやすいという事であるようなので、
中国本土でも、シャンチーの複雑化の試みが自然発生的に
起こって今後は発展し、AIの研究の進歩に寄与すると
すれば、これからはそれがとても良いことだと、私は
感じる。(2016/12/21)
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