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七国将棋の駒の価値(長さん)

以下、前回の続きを書く。古事類苑で紹介されている、「古局象棋図」七国象戯
の駒の動かし方ルールは、前回述べたように、web上で知られたルールのうち、
騎についてだけ、誤りがあると見られる。騎はチャンギの象のもう一升目斜め隣
接升目で止まる動きというのが、通説だが、私は上の文献を見る限り、

隣接横升目にも、途中の升目へも行ける

とみる。しかも、駒の価値が最も高いとされており、走りではなくて騎士は馬の
駒の類であって、

跳びなのではないか

と疑う。とりあえず、動かし方のルールは以上であるとする。次に「古局象棋図」
七国象戯には、古事類苑で引用されている部分の最後に、駒の価値が一文で、記載
されている。
 「騎を1としたとき、弓、弩、刀、剣が2であり、砲が3であり、碑が4であり、
偏が5である」と書かれている。判りやすくパーセントで表示すると、

 古局象棋図(%)このブログの解釈(%) 
騎   100        100
弓   050        040
弩   050        040
刀   050        020
剣   050        020
砲   033        060
碑   025        080
偏   020        100

すなわち、古将棋図では、騎駒に対する駒の価値%は、上記表の左側の数値になる
とみられる。私は、

「古局象棋図」七国象戯の記載には、間違いが2つある

と思う。最も大きいのは、
①数値は元々、交換等価数ではなくて、数値に比例する点数が、外国文献に書いて
あったのを、古局象棋図の作者は、間違って理解している
と私は予想する。根拠は、外国の象棋・シャトランジ・チャトランガ・チェス等は、
概ね、駒価値は点数表示だからである。だから、日本に七国将棋が伝来するまでは、
駒の価値は、外国では点数で表現されていた可能性が、高いと思う。次に、具体的
な数値で、
②騎はおそらく1ではなくて5であり、1なのは刀と剣
だと思う。点数で表したら、騎は最も強いため、数値は大きくなるはずであり、ま
た、弓、弩、刀、剣について、走る升目数に上限のある、走り駒である弓、弩、の
方が小駒である刀、剣よりも、価値は高くないとおかしいからである。すなわち、
以上を補正すると、今の表で、右で示した数値になると、私は思う。

そもそも砲、碑、偏の価値を比較して、砲>碑>偏では、明らかにおかしく、
砲<碑<偏になるはず

だから、このブログの見解が、恐らく真実により近いのではないかと、私は考えて
いる。(2017/09/18)

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