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(続)荻生徂徠の日本の180枚制広将棋のチェック(長さん)

射る駒が多数存在する事が判っている、江戸時代の将棋、19×19囲碁盤
使用180枚制広将棋(伝・荻生徂徠作)を再びェックした。前回問題にな
った、”騎総での食い荒し急戦定跡”については、騎総の駒を4枚とも、
とりあえず取り除き、それらを全部、馬兵に取り替えて、今回は指してみた。
その他のルールはオリジナルのままで、最初のチェックとの違いは、今回は
比較的丁寧に、1局指してみたという点である。
結果だが、

終盤には、まともに指せば両者、射程距離の最も長い仏狼機しか、射る駒は
残らず、たまたま、力士(中将棋等の獅子と、ほぼ同じ駒)が1枚残った側
が、相手陣を簡単に潰して勝つ

という将棋になるようであった。それにしても、12枚づつ有る、弓、弩、
砲は、この将棋では明らかに、彼らが主役であるにも係わらず、結局ほぼ、
相討ちになって消える運命なのが、悲しい将棋である。恐らく、現行のルー
ルのように、すれ違いのときに、ほぼ相討ちになって、しまわないように、
動かす前に射るルールにして、間に別の種類の駒を、両軍のどちら
かが、挟んだ状態で、互いにすり抜けられるようにすると、弓、弩、砲は、
弓×2、弩と砲が一枚づつあれば、現行の将棋よりも、これら3種の駒は
かなり残り易く、終盤の攻め合い駒に加わって、終盤に活躍する駒の数が、
オリジナルより更に多い、より良い将棋になりそうであった。
 確かに、成り麒麟が獅子の摩訶大将棋ではしばしば、後期大将棋では、
ほとんどの場合にそうなる、終盤、成り麒麟だけの寄せ合いという将棋から、
力士と仏狼機の2種を使った、寄せ合いにはなっているので、獅子駒が寄せに
使われやすいのは、一緒のような気もするのだが、仏狼機が加わる分は
摩訶大将棋等よりは”上品な将棋”に、なっているようだった。よって、

相手の射る駒が、自分の重要な駒に、当たっているのかどうか、確認するの
が、かなりめんどくさいという、大きな問題は有るものの、荻生徂徠の狙い
自体は、片山兼山の言うように、一応は成功だった

とは、言えるのではないだろうかと、結論された。(2017/09/30)

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