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15×15升目130枚制後期大将棋。2四位置に飛龍を配置した訳(長さん)

後期大将棋の駒配列を見ると、4段目には走り駒が多いことが判る。唯一の
例外は、端から2列目に、2升目進む飛龍が配置されている事である。いっ
けんすると、駒が足らなくなったので、飛龍を適当に挟み込んだようにも
見えるが、この配置に意味が有るのであろうか。回答を先ず書くと、

二中歴に記載されていた大将棋のルールブックの表現、「飛龍四隅超越」し
か、後期大将棋の成立時代には、飛龍のルール表現として、伝来した言い回
しが無かった証拠

なのではないかと、私は疑っている。つまり、現在でも揉めているように、
走りなのか、1升目跳び越えなのか、良くわからないこの表現しか、当時も、
情報が残っていなかったという事である。そもそも、大将棋のルールに関し
て、二中歴の大将棋の記載以外に、いろいろなものが、後期大将棋の成立時
に、知られていたとすれば、
作成者は、

①飛龍四隅超越
②飛龍頭研角毎超一目
③飛龍四隅不云多少

といった、複数の記載から、最もメジャーとみられるものを選択できたはず
である。そして、

②のケースは2升目進み駒と解釈して、後期大将棋では3段目に配置し、
③のケースは角行のルールで確定と見て、四段目に配置するだけでなく、
猛牛と、対には配置しなかったはず

ではないか。所が実際には、四段目に配置しただけでなく、猛牛をその直ぐ
下段の升目に配置して、

扱いを走りと、2升目動きで、どっち付かずにしている

のである。これは、後期大将棋製作の時点で

①の飛龍四隅超越の、二中歴ルールと、同じルール表現のケースしか、記録
が残っていなかった証拠

なのではないのだろうか。そしてこの事は、はっきりそうだとまでは言えな
いが、

後期大将棋が成立した段階で、その前には、大将棋として、二中歴記載の、
平安大将棋を骨格とした、13升目型の将棋しか、少なくとも記録が無い事
を、示唆している

のではないかと、私は疑う。ただし以上は、残念ながら、後期大将棋の作成
者の勉強不足や、飛龍が他の将棋種でも使われていたが、使い方は同じとさ
れていた可能性などを完全には否定できず、かなりぼんやりとした根拠では
あろう。(2017/11/21)

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