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平安大将棋の猛虎。”もうこ”古シャタルの虎と、同動きは偶然か(長さん)

 大将棋や中将棋には有り、日本将棋には無い駒として、猛虎または、
盲虎がある。”もうこ”と読め、猛虎については、熟語として、たいて
いの漢和辞典に載っている。ところで、少なくとも日本語では、
”もうこ”と発音すると、モンゴル共和国の別名の音にもなる。これだ
けなら、単なる偶然に、間違いない。ところが、モンゴルのチェスに、
シャタルという、この国独特の、固有の古典のチェス型ボードゲームが
ある。それについて、遊戯研究家の梅林勲氏によると、チェス型ゲーム
であるため、副官駒(日本式には、金将駒)があって、古くは、
シャトランジ型の動き、すなわち平安大将棋の猛虎の動きをしたとの説
があり、その駒をモンゴルでは、ベルスと発音するという。ここでベル
スは右腕、あるいは”虎”の意味との事である。つまり平安大将棋の
猛虎は、”蒙古の虎”の洒落言葉のようにも、いっけんして聞こえると
いう事になる。そこで、今回の論題は、表題のように、なぜ平安大将棋
の”もうこ(猛虎)”は、斜め1升動きで、もうこ(モンゴル)の
梅林勲氏調査の、古シャタルの右腕の虎と、動きが同じなのかである。
 そこで、いつものように答えを、ただちに書くと、
西暦1110年頃、もうこ(猛虎)にしたら、モンゴル帝国が、少し
後に偶然にも発生し、後に調べたら、モンゴル・チェスの虎と、動き
まで同じだったので、虎駒は、猛虎と呼ぶのが定番になって、固定され
た、という

偶然

だと、今の所考えられると、本ブログでは考える。
 もし本当に猛虎が、蒙古の洒落だとすると、西暦1206年頃に、日
本で、モンゴルを統一した同帝国が、認知される程度なので、

二中歴に平安大将棋を載せるのが、ぎりぎりになってしまう

のである。平安大将棋が西暦1206年頃の発明であるという説を、はっ
きりと否定する根拠は、今の時点ではたぶん、無いとは思うのだが、

いかにも無理筋

だ。他方、猛虎は、熟語として著名なため、虎駒を入れようとしたなら、
命名しそうな単語である。だから、全部偶然の一致だと、強弁されると、
敢えての否定は出来ないだろう。
 しかしながら、以上の事実は、記憶にとどめておいた方が良いことだ
けは、確かであると、私は思う。一般に、猛虎は銀将の前升目に、置か
れてゲームがスタートするため、銀将と関連があるのではないかという
見方が、今までは強かった。
 しかし、平安大将棋の猛虎の動きが、イスラムシャトランジの副官や、
中国シャンチーの副官である、士/仕と、動きが全く同じという事も、
事実である。
 従って、特に前後者から見て、猛虎と、イスラムシャトランジ等の副官
とが、全く無関係とも、決め付けられないのではないか。

まさか、モンゴルとか蒙古という言葉が、遼の一部を指すとして、平安
時代後期の日本人には、知られていたという事も、無いとは思うのだが。

 平安大将棋の発生のカラクリを解く鍵が、こんなところには無いとは
断言できないので。私も最近になって、発見した上記の事実を一応は、
記憶に留めておこうとは、考えているのである。(2018/05/18)

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