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玉回りだけ駒が集中しない、持駒ルール大将棋のテスト(2)(長さん)

前に近世・現代の、水無瀬の将棋纂図部類抄型とは違って、成り
駒が中将棋型の、後期大将棋(wikipedia等で普及型)
で、中段に居る、相手の走り駒取りを掛けるという条件ならば、
二歩にならない限り、自由に持ち駒を打てるという、制限された
持駒ルールの後期大将棋を紹介した。結果は、猛豹・銅将の支柱
状の囲い構造が、終局に於いて壁になり、袖の駒が余ったような、
将棋棋譜になるという、芳しくない結果だった。
 今回は、その点だけだが、改善してみたので報告しよう。
 答えから書く。位置に関して、

猛豹と猫叉を交換

してみた。なおこの変更は、異制庭訓往来の言う”獣の列位を象っ”
ていないので、あまり見栄えの良い、やり方とは言えない。また
陰陽五行の観点から、良いのか悪いのかは判らない。関連性が疑
われる、中国に現代でも有る闘獣棋では、猫や犬駒の配置位置に、
特段宗教的工夫は無かったので、それとは整合するかとも思える。
 ともあれ以上の結果、猛豹・銅将の支柱状囲いは、猫叉・銅将
になった結果、猫叉の前升目に、獅子や成り麒麟を進めれば、
崩れてしまう形に変わった。
 それで、指した一局の終盤の棋譜例を、以下に示す。

猫豹交換.gif

写真の状態から、▲12四獅子(成り麒麟)寄る△13ニ嗔猪
▲14四獅子△6九猛牛▲15ニ獅子等と、進むと見られる。
つまり、11三の位置で、いつもの後期大将棋とは違い、先手は
後手に対し、王手を掛けやすく変えてあるのである。そのため、
多少手数は掛かるが、先手の右辺隅に、獅子を回したほうが、
寄せが確実になる。その結果、

終局のときに、後手の陣の袖の小駒は、活躍したわけではないの
だが、相手に取られてしまうので無くなってしまい、対局が終わっ
た時点での棋譜には不自然感が残らない。

それだけの事なのだが、実際の終端局面の写真を以下に、掲げる
ので、普通の後期大将棋について示した前の結果と比較すると、
それが、はっきり判るだろう。

猫豹換詰.gif

なお、この局面へは、▲9三獅子(11三)△8一玉(9一)と
進んで、到達している。また今回、飛龍や猛牛は、
wikipediaの説明の、”2升目までの走り”ではなくて、
大坂電気通信大学ルールの踊りとした。ので、たまたまだが、隣
接升目へは、飛龍や猛牛が動かせず、局面から後手の10四位置
の飛龍で、先手の成り麒麟は、取れないものとした。この、恐れ
多くも、wikipedia(”世界の将棋”が原典と見られる)
の”隣接升目行き”に逆らう調整は、飛龍や猛牛が、麒麟の成る
ための先導役をしにくくするため、”2枚獅子”が、元駒の麒麟
の前進からは、やや出来にくくする効果を持つ。
 ともあれ。
 猛豹と猫叉を交換すると、ディフェンスは弱まるのだが、たい
がい獅子同士での、陣の跡の残らない食い荒しになるので、終局
時の、終局のときの局面図の見た目は、普通の後期大将棋よりは、
ややマシになる。
 袖の小駒は、取られるだけで、その直前まで遊んでいるので、
余り、出来の良いゲームで無い事には変わらないが。見た目に
だけ、尤もらしく見えるゲームというのも、一応可能なものらし
い。(2019/01/14)

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