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将棋六種之図式と大将棋絹篩とは、なぜ内容が同じか(長さん)

古事類苑30の遊戯部の”将棊”を読んでいて、常々私は、
表題の件が疑問に思えていた。古事類苑では、大将棋絹篩
で、内容が転載されているのだが、書いてある事が、国会
図書館所蔵の電子化図書、雑芸叢書の中の将棋六種之図式
と、まるでいっしょなのである。最近まで、

大将棋絹篩は、将棋六種之図式のコピー

ではないかと思っていたが、

それは間違いだった。

”大局将棋を指しましょう まとめWIKI研究資料一覧”
というwebサイトによると”国会図書館の蔵書目録では、

雑芸叢書の将棋六種之図式を、雑芸叢書の大将棋絹篩

と表現している”という間違いがあるとの事。古事類苑の
第30巻と、国会図書館の蔵書目録とは、同じ間違いを
しているという点で、一ククリの存在と取れる。すなわち、
どうやら、

古事類苑30の引用は、表現が間違いらしく、大将棋絹篩
と書いてあるのは、大将棋絹篩の内容では実際には無くて、
将棋六種之図式に書いてある内容

のようだ。ちなみに国会図書館の、電子書籍の雑芸叢書の
序文には、”将棋六種之図式は、天保年間まで存命だった、
鷄峰戊申が著者で、鷄峰には他に幾つも著作が有るが、他
将棋史では中将棋絹篩や、大将棋絹篩の著作でも知られる。”
との旨書いてあるのに、ようやく私も最近気がついた。
 逆に”ここで載せたように”という一句が、雑芸叢書の
序文に、注意書きとしては、特に記載が無い。だから、
国会図書館の蔵書目録の話も、古事類苑30の引用内容も、
雑芸叢書の序文の内容との間に、確かにつじつまが合わな
いところがある。大将棋絹篩の実体は私には目下不明だが、

古事類苑30には、大将棋絹篩の内容は、記載して無い

と見なすしか、今の所無さそうだ。

国会図書館の電子図書の将棋六種之図式の記載だけ、議論
の元史料として使うしか無い

と言う意味である。
 たぶんだが、大将棋絹篩は、正確には同じ著者の書で、
将棋六種之図式と類似の内容の記載も、部分的に有るには
有るのだろうとは想像される。今でも大将棋絹篩自体は、
古書として、幾らかは残っているらしい。webには、入
手した、中将棋の研究家の書き込みが見受けられる。結局

両者は古事類苑30では混同されているが、別なのだろう。

 この件、知っている人には当たり前だったのだろうが。
雑芸叢書の序文をちゃんと読んでから、人に話すパターン
になって、恥をかく事にならずに済んで良かったと思った。
(2019/02/07)

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