SSブログ

広将棋譜愚解。せきやど図書館版は、袋とじ1枚分不足(長さん)

前に述べたように、荻生徂徠の広将棋のルール本である
広将棋譜愚解の千葉県野田市の、せきやど図書館所蔵分
は、webに電子閲覧すると明らかに、広将棋の配列で
4~7段目の駒の動かし方ルールが記載された、2ペー
ジ分が飛んでいる。そこで、さいきん現地へ行き、実際
に該当古文書を確認した。

袋閉じで、文書が書かれた紙が続いていて、2ページ分
の一枚が無いよう

に見えた。
 では以下に、経過を説明しよう。
 webの電子図書を見ただけでは、用紙が1枚四ペー
ジで使われているのか、袋とじでオモテ面だけに、字や
絵が描いてあり用紙1枚で2ページであるのかは不明で
あった。そこで実際に、千葉県野田市にある、
せきやど図書館の3階に行き、図書館の事務室で、現物
をチェックしてみた。
 綴じは、近年に処理されたものであったが、綴じてか
ら破られた跡は無いようだ。袋とじで2ページづつ、連
番で、コンテンツが記載されている形になっている古文
書で、概ね馬兵から先鋒までの、駒の動かし方ルールの
記載された、一枚だけが無いようであった。

袋綴形式のため、前方のページが抜ける事がなく、最初
から無いのか、編集のとき間違えたのか、落丁なのか
よく判らなかった。

 ただし、その後の、成りの特殊ルールの部分の記載が、
国文学研究資料館の新日本古典書籍データーベースにあ
る広将棋譜愚解とは違って、全部漢字なため、

版が別な広将棋譜愚解が、2種類有る感じが依然する。

 国文学研究資料館の新日本古典書籍データーベースに
ある広将棋譜愚解と、ページ構成は、象のルールまでいっ
しょで、そこで改ページされている。ので、やはり元々、
せきやど図書館蔵にも、馬兵~先鋒の駒ルールは、有っ
たような気もするが、残念ながら判然とはしなかった。
 なお、現物はwebの内容と確かに同じだ。図書館の
一般書籍のコーナーにも、複写物は館内閲覧、貸し出し
禁止用図書として置かれていた。
 以上で今回の論題は、ひとまず終わる。
 ちなみにここの図書館については、行った日は雨で、
客が少なく、空いてて快適だった。
 やはり持ち出し禁止だったが、増川宏一氏著書の、
ものと人間の文化史23-2、将棋Ⅱが、広い図書館内
で、ゆったりと、日がな一日閲覧できた。
 また帰りがけだったが、関根金次郎記念館(同じ建物
の5階)にも寄った。日本将棋を中心に図書が、かなり
多く置かれていたが、書棚のスペースが限られていて、
2列積みだった。ありきたりの建築師が設計した、周囲
の会議室を適当に潰して、ここの物品や別カテの図書を、
移し、日本将棋本をもっと余裕で置いた方が、建物自体
が、もともとゆったりとして大きいのに、5階の記念館
の図書の保管庫がやや狭苦しく、建物スペースの、やや
不経済な使い方のように、私には思えた。
 日本将棋以外の日本の将棋、将棋の歴史、世界のチェ
ス・象棋関連の本が少し、関根金次郎記念館にはあった。
が、今の所名人と、これら記念館から見て”特殊な分野”
との、強いつながりを示唆する情報は無いと思う。
ただし”中将棋が元々中国で指されていたものである。”
との間違っていて、当時も不確かだった情報が存在し
た事に関して、関根名人が生前、流布した事情を説明した
事実がある。
 岡野伸氏の書籍と共に置いてあった、”マックルック”
や中国シャンチーのかなり大振りの盤駒は、増川宏一氏
や山本享介氏の著書、将棋の来た道や、持駒使用の謎等

本ブログの世界の本

といっしょに、関根金次郎記念館の近くの、別の現
”会議室”等で、別途展示していても、特におかしくは、
ないのではないかと思われる。ちなみに今回話題にした、
千葉県野田市せきやど図書館の広将棋譜愚解は、”この
史料については、元々関根金次郎十三世名人の、所有物
という訳でも無かった”と言う話を、せきやど図書館内
で聞き取っている。(2019/03/04)

nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 1

df233285

訂正。本文中の記載にミス有り(長さん)

本文中で、将棋の(故)関根金次郎名人の、中将棋との
係わりが落ちていました。
そこで、該当部分に以下の一文を、後付けで加えて
います。単純な私の忘却によるものです。(長)
(2019/06/26)
「ただし”中将棋が元々中国で指されていたものである。”
との間違っていて、当時も不確かだった情報が存在し
た事に関して、関根名人が生前、流布した事情を説明した
事実がある。」
by df233285 (2019-06-26 07:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。