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摩訶大大将棋。大阪電気通信大学ルール旧バージョン(長さん)

表題の件については、現行の大阪電気通信大学ルールに関し
ては、言うまでも無く、大阪電気通信大学高友幸研究室の、
”摩訶大将棋のブログ”のページで最近の項目に載っている。
 ただし、水無瀬兼成の将棋纂図部類抄の、

水無瀬宮保存の巻物

に準拠したルールには、今のルールはなって居無い。

水無瀬の将棋纂図部類抄記載のルールに対して、高見友幸氏
が、”全部は正しいとは限らない”と主張

し出したからである。陰陽道との繋がりで不都合があるとの
考えが、高見氏にはある。詳しくは、該ブログの最近のペー
ジを参照されたい。ただし、

旧ルールは大阪府の島本町にある水無瀬宮保存の巻物に準拠
しているという点で、それはそれで貴重な研究成果

である。将棋纂図部類抄はたとえば関東圏では、江戸時代の
前田藩書写巻物しか、都立中央図書館等で入手する以外、入
手困難だからだ。
 他方本ブログでは、

大阪電気通信大学摩訶大(大)将棋の昔のルール

等の名称で、該旧バージョンの大阪電気通信大学高見研究室
ルールに、何回か言及してきた。
 最近、少し前まであった、旧ルールのページが削除された
ようなので、該旧バージョンの具体的内容について、以下に
示しておく事にしたい。
 内容がオリジナルと違っているとすれば、本ブログの記載
がチグハグになるはずで、原因は高見氏と本ブログの管理人
との間の、伝達時の問題と判るという効果も、期待できるだ
ろう。なお、丹念に読めば、高見友幸研究室の摩訶大将棋の
ブログの過去の記載から全て、旧ルールの内容については、
今の所は、判るといえば、わかるはずの物である。では、
早速記載を始める。
大阪電気通信大学摩訶大将棋のルール旧バージョン

摩訶大将棋、摩訶大大将棋の指し方

001.19×19の361升目の将棋盤の下から歩兵段
までで、6段に駒を並べる。7段目に仲人がおのおの2枚
づつ。6段目までが陣地であり、走り駒、踊り駒(後述)
と獅子・狛犬の成りルールに関係する。駒の総数は、相手
自分ともに、96枚ずつで、合計192枚になる。
終局条件について、駒枯れ・千日手引き分け、禁手負けが
無い限り、相手の玉将、自在王、王子を全て取れば勝ちで
ある。
002.取捨てで、持ち駒ルールは無い。ただし、提婆と
無明に、特殊な入れ替わりルールがあり、この駒の成った、
教王と法性は、玉将や王子、または同種の駒で取らない限
り、盤上から消えない。
003.成りは相手陣の6段目以内の、相手駒を取った
ときに、走り駒と踊り駒、獅子・狛犬が成る。成りは強制
で不成りは選択できない。ただし、麒麟と鳳凰は、踊り駒
だが、このルールに関して歩み駒に入る。桂馬と驢馬は、
歩みの類。夜叉、飛龍、猛牛は、踊り駒。
走り駒と踊り駒以外の、歩み駒、小駒の成りは、ルールが
違う。
004.麒麟、鳳凰、桂馬と驢馬および歩み駒は、相手の
駒を取ると、取る位置に関係なく成る。成りは強制で、
不成りは選択できない。
 以上の点が、日本将棋と大きく違う。
005.提婆、無明およびその成り駒の、教王、法性を
取った駒は、玉将と太子と自在王を除いて、相手の駒と
入れ替わり、
提婆か教王を取った駒は教王に、
無明か法性を取った駒は法性に
変化する。
このルールは強制で、変化しないを選択できない。
玉将と酔象の成りである王子で、これら4種の駒を取った
場合は、玉将は自在王に強制成り。王子は変化しない。
006.以下、踊りの動きについて説明する。
以下2、3、4・・の踊りとは、N踊りと表現する。踊り
では、可能な歩み動きをN歩繰り返して、達成される升目
に駒を動かした後に、間の駒のうち、相手の駒を任意に取
れるという動きを指す。ただし、途中経過する目に、味方
の駒が居ても通過できる。また、N踊りのケースは、1、
2、・・N-1歩目の升目には、N踊り駒は到達できない。
獅子、奮迅、狛犬、法性、教王等の例外を除くが、一般的
には通過して、N歩目の升目で止まれるだけである。
007.ここで、踊りのうちで、特にある方向だけに直線
的に歩む場合の踊りを、正行度の踊りと称する。特に言及
しない場合踊りとは、正行度踊りの意味で使う場合がある。
008.獅子および奮迅については、踊りが特殊で、
不正行度の踊りと表される。単位となる歩む動き1歩が、
定方向ではなくて、玉将の8方向歩みになるためである。
特に獅子と奮迅については、1不正行度踊り、2不正行度
踊りは何れも可能で、中身の詰まった踊りに例外的になる。
009.2不正行度踊りする動きで、2歩目が元の位置に
なる場合でかつ、相手駒を取るケースを特に居喰いと呼ぶ。
010.居喰いする駒は、獅子、奮迅のように1・2不正
行度踊り駒だけとは限らない。元々正行度の3踊り(中も
充填踊り)駒である狛犬も、不正行度踊りのうち、居喰い
だけは、不正行度で例外的にするという、特殊なルールが
ある。
021.玉将は最下段の真ん中に置く。八方歩み。
玉将は自在王に成る。
022.自在王は、盤面のどこへでも移動できる。ただし
自在王は、相手駒を取った時に、ただちで相手の他の駒で、
取り返される位置へは、取る相手が玉の類でも行けない。
023.王子がない場合、玉将か自在王が無ければ負け。
つまり玉将か自在王が無くても、酔象の成った王子が有れ
ば、この将棋では負けにならない。
024.玉将の左横に提婆を置く。反時計回りに横倒し
た金将の動きで、後退できない。
提婆は、前、左前、左横、左後ろ、右横の5方向歩み。
025.提婆は、相手の駒を取り教王に成る。
026.教王は八方に奔王の動きで走ると、八方3踊り
(ただし中身が詰まった)の狛犬の、主な動きを兼ねる。
入れ替えルールが適用される。
027.玉将の右横に無明を置く。順時計回りに横倒し
た金将の動きで、後退できない。
無明は、前、右前、右横、右後ろ、左横の5方向歩み。
028.無明は、相手の駒を取り法性に成る。
029.法性は八方に奔王の動きで走ると、不正行度
充填型2踊りの獅子の動きを兼ねる。入れ替えルールが
適用される。
031.提婆・無明について何れも横袖に、金将を置く。
金将は日本将棋の金将の動き。
金将は、前、斜め前、横、後ろの6方向へ歩み、斜め後
ろへ行かない。成ると奔金。
奔金は、金将の歩む方向に走る。
032.金将の横袖に銀将を置く。銀将は日本将棋と同じ。
銀将は斜めと、前升目の5方向に歩む。横と後ろへ行か
ない。成ると奔銀。
奔銀は、銀将の歩む方向に走る。
033.銀将の横袖に銅将を置く。銅将は中将棋の銅将
と、動きが同じ。
銅将は、前と斜め前と後ろの4方向へ歩む。奔銅に成る。
奔銅は銅将の歩む方向に、走る。
034.銅将の横袖に鉄将を置く。鉄将は前と斜め前歩。
鉄将は奔鉄に成る。
奔鉄は、鉄将の歩む三方向に走る。
035.鉄将の横袖に瓦将を置く。
瓦将は斜め前と後ろの3方向に歩む。瓦将は奔瓦に成る。
奔瓦は、瓦将の歩む3方向に走る。
036.瓦将の横袖に石将を置く。石将は斜め前に歩む。
石将は奔石に成る。奔石は石将の歩む、斜め前に走る。
037.石将の横袖に土将を置く。土将は前後に歩む。
土将は奔土に成る。奔土は前後に走る。
038.土将の横袖は端列で香車を置く。香車は前に走る。
香車は金将に成る。金将はこの段の、中央2列目に居る。
041.第2段目中央。玉将の前に酔象を置く。
酔象は、後退できない7方向歩み。王子に成る。
王子は玉将と同じく八方向歩み。
王子が有れば、玉将または、その成りである自在王が無く
ても負けにならない。
042.酔象の両隣に盲虎を置く。
盲虎は前進できない七方向歩み。盲虎は奔虎に成る。
奔虎は、盲虎の歩む7方向に走る。
043.盲虎の隣に、摩訶大大将棋では直ぐに猛豹を置く。
猛豹は、前後斜めの6方向歩み。猛豹は横に行けない。
猛豹は成ると奔豹。奔豹は猛豹の歩む方向に走る。
044.右猛豹の右隣袖に臥龍、左猛豹の左隣袖に蟠蛇。
045.右袖の臥龍は、金将の前後反対の動き。
臥龍は、前と両横、斜め後ろと後ろの六方向歩み。
臥龍は奔龍に成る。奔龍は臥龍の歩む方向に走る。
046.左袖の蟠蛇は、銅将の前後反対の動き。
蟠蛇は前と斜め後ろと後ろの4方向歩み。蟠蛇は奔蛇に成。
奔蛇は、蟠蛇の歩む方向に走る。
047.右袖の臥龍の右横は空き升目で次ぎの升目に古猿。
古猿は、銀将の前後が反対の動き。
古猿は、斜めと後ろ5方向歩み。古猿は山母に成る。
山母は古猿の歩む方向に走る。大阪電気通信大学のバージョ
ンでは山母は前に歩まない。
048.左袖の蟠蛇の左横は空き升目で次ぎの升目に淮鶏。
淮南子の鶏の意味と見られる淮鶏は、前進できない金将動き。
淮鶏は、斜め前、両横、後ろの5方向歩み。
淮鶏は、仙鶴に成る。仙鶴は淮鶏の歩む方向に走る。
将棋纂図部類抄と将棋六種之図式で、ルールが別である。
049.右古猿及び、左淮鶏の両袖隣は空升目で次ぎ猫叉。
猫叉は、斜め四方に歩む。猫叉は奔猫に成る。
奔猫は、角行の動き。奔猫は猫叉の歩む方向に走る。
050.猫叉の両袖隣は空き升目で、次ぎが端筋で反車。
反車は、前後に走る。反車の成りは金将。
061.三段目中央、酔象の前に、獅子を置く。
獅子は不正行度で2踊りする。居喰い可能。またこの踊り
は特殊で、1踊り、すなわち隣接升目での、停止もできる。
不正行度の踊りは特定の1歩みが玉将の動きで構成される。
従って2升目先の24升へ移動可能。また中将棋と異なり、
摩訶大将棋の獅子には、獅子に関する特別な規則は無い。
中将棋の獅子とは、このほか、隣接升目が全て味方の駒で
埋められていても、じっとの着手ができる点が違う。これ
は大阪電気通信大学で新発見された、踊りルールである。
062.獅子の両隣に左に麒麟、右に鳳凰を置く。
065.左の麒麟は、縦横4方向に正行度で2踊りし、
斜めに歩む。麒麟は踊り駒。ただし成り則は小駒の扱い。
麒麟は獅子に成る。獅子については、ひとつ前に述べた。
066.右の鳳凰は、斜め4方向に正行度で2踊りし、
前後左右に歩む。鳳凰は踊り駒。ただし成り則は小駒。
鳳凰は奔王に成る。
奔王は、八方に走る。
068.左麒麟、右鳳凰とも、両袖隣に悪狼を置く。
悪狼は前、斜め前、両横の5方向に歩む。
悪狼は、奔狼に成る。奔狼は悪狼の歩む方向に走る。
069.悪狼の袖隣は空升目で、その隣に盲熊を置く。
070.盲熊は、大局将棋の盲熊の動きを採用。
盲熊は、両斜め前後と両横の6方向に歩む。
盲熊は、奔熊に成る。奔熊は中将棋の奔猪の動きを採用。
桂馬跳び、2升目先跳び等はしない。
奔熊は、盲熊(大局・摩訶大)の歩む方向に走る。
071.盲熊の両袖は空升目で、次ぎに嗔猪を置く。
嗔猪は、後ろに後退しない嗔猪。嗔猪は前と横の3方向歩。
嗔猪は奔猪(摩訶大・水無瀬)に成る。
奔猪(水無瀬)は嗔猪(3方歩)の、歩む方向に走る。
072.嗔猪の両袖横は空升目で、次ぎ升目に老鼠を置く。
老鼠は、前と両斜め後の3方向に歩む。
老鼠は、蝙蝠に成る。蝙蝠は老鼠の歩む方向に走る。
073.老鼠の両袖は空升目で、3段目の端列になる。
081.4段目中央、獅子の前に狛犬を置く。
狛犬は八方3踊りの”狛犬の主な動き”に加え、隣の任意の
升目の相手駒を居喰いする、大阪電気通信大学ルールを適用。
なお、狛犬の主な動きについて。通常の正行度動きの中抜き
ではなくて、隣接升目にも行け、また2踊りも兼ねる、獅子
の動きに似た、特例が適用される。
狛犬は金将に成る。
082.狛犬の右に金剛、左に力士を置く。
083.金剛は前後左右4方向に正行度で3踊り。隣接升目
行きと2踊りは出来ない。更に斜め前の2方向に歩む。
金剛は、金将に成る。
084.力士は斜め4方向に正行度で3踊り。隣接升目行き
と2踊りは出来ない。更に両横の2方向に歩む。
力士は金将に成る。
085.金剛の右隣に夜叉を置く。
夜叉は、斜め4方向に2踊り、隣接升目に行かない。又前歩。
水無瀬兼成将棋纂図部類抄、摩訶大大将棋特有。下記に図示。
夜叉(水無瀬兼成の将棋纂図部類抄・摩訶大大将棋)
口口口口口口口
口着口口口着口
口口喰歩喰口口
口口口元口口口
口口喰口喰口口
口着口口口着口
口口口口口口口
元:元の駒位置。喰:踊り喰い。着:2踊りの行き先。
なお将棋纂図部類抄の”歩”の位置に関して、注記が見える。
最近の大阪電気通信大学ルールに採用されていないが、文献
に残る、興味深い記載である。
夜叉は、金将に成る。
086.力士の左隣に羅刹を置く。
羅刹は前に行けない金将動きで斜め前に3踊り隣接升目不行。
羅刹は両横・後3方歩み、斜め前2方3踊りで、歩と2踊は
出来ない。
羅刹は金将に成る。
091.夜叉と羅刹の両袖隣に飛龍を置く。
飛龍は斜め4方向に2踊り、歩まず。飛龍は金将に成る。
092.飛龍の両袖隣は空升目、その先隣に猛牛を置く。
猛牛は、前後左右に2踊り、歩まず。猛牛は金将に成る。
093.猛牛の両袖隣は空升目、その先隣に桂馬を置く。
桂馬は斜前の2升目先に跳ぶ。大阪電気通信大学ルールでは、

桂馬跳びではない。

桂馬は、金将に成る。
094.桂馬の両袖隣は空升目、その先隣に驢馬があり端列。
驢馬は前後に2升目先に跳び、両横2方向歩み。
驢馬は、金将に成る。
101.5段目、狛犬の前升目に奔王を置く。
奔王は八方走り。不成り。
102.奔王の右隣に鉤行を置く。
鉤行は、必ず折れ曲がりながら飛車の動きを2回繰り返す。
駒をひとつ取ったら、その先へは行かない。後戻りしない。
鉤行は金将に成る。
103.奔王の左隣に摩羯を置く。一般に魚辺で”カツ”を
書かないと誤字との説が、将棋史学会では強い。私見だが、
西洋星座の”やぎ座”が、”まかつ”の源であるから、誤字
ではないと、本ブログでは考える。”台風に追っかけられ魚
に化けそこなった、現代星座やぎ座の神話”を参照されたい。
摩羯は折れ曲がりながら、角行の動きを2回繰り返す。ただ
し、相手駒を一つ取ったら、そこから先へは行けない。後戻
りできない。
摩羯は、金将に成る。
104.鉤行と摩羯の両方の袖隣に龍王を置く。
龍王は縦横に走り、斜め4方向に歩む。龍王は不成り。
105.龍王の両袖隣に龍馬を置く。
龍馬は斜め4方向に走り、前後左右に歩む。龍馬は不成り。
106.龍馬の両袖隣に角行を置く。
角行は斜め四方向走り。角行は金将に成る。
107.角行の両袖隣に堅行を置く。
堅行は前後2方向に走り、両横2方向歩み。堅行は金将成り。
108.堅行の両袖隣に横飛を置く。
横飛は、両横2方向走り、斜め4方向歩み。横飛は金将成り。
109.横飛の両袖隣に横行を置く。
横行は、両横2方向走り、前後2方向歩み。横行は金将成り。
110.横行の両袖隣に、左に左車、右に右車を置く。
111.左車は右斜め前左斜め後ろ前3方向走り、左横歩み。
左車は金将に成る。
112.右車は左斜め前右斜め後ろ前3方向走り、右横歩み。
右車は金将に成る。
113.左車、右車共に、その両袖横に飛車を置く。端列。
飛車は前後左右4方向に走る。飛車は金将に成る。
120.端列を繰り返すと、車駒と例外的に驢馬で構成され、
1段目から5段目までで、香車、反車、空升目、驢馬、飛車
となっている。
131.第6段目に歩兵を19枚並べる。ここまで自陣内。
歩兵は前に一歩歩む。金将に成る。
135.第7段目角行の2つ前の升目に、仲人を左右に置く。
仲人は、

前後に加えて、水無瀬の将棋纂図部類抄、大阪府島本町の
水無瀬神宮巻物、(後期)大将棋の図を参照して、左右横、
以上計4方向に、大阪電気通信大学ルールでは歩む。

 この解釈は、水無瀬宮巻物の大将棋仲人の横打点は、後世
の中将棋後注釈部”仲人”解釈を誤った、水無瀬宮巻物書写
者の加筆とみる本ブログでは、この仲人横歩み動を、別の所
では採用していない。大阪電気通信大学ルールは、あくまで、

江戸期?水無瀬宮巻物書写物作成者個人の解釈に基づくもの

と、本ブログは断定する。なお書写者は、兼成の印鑑を所持
していたとみられる。
 つまり書写巻物作成者は中将棋後注釈部”仲人”の説明で、
”仲人は横へ行けないので、相手陣で酔象に成る”の記載を
”仲人は横へ行けない。相手陣で酔象に成る。”と、横と、
で(立)、の間で、改行が無いにもかかわらず、

理由づけを、ルールそのものと解釈してしまう間違い

を犯している。動かし方のルールが書いてあると巻物編集者
は勘違いしたので、後期大将棋の仲人部分を、オリジナルか
ら改変したというのが、我々の見かただ。だから本ブログは、
この大阪電気通信大学のルールは、そこだけのルールと見る。
なお、将棋纂図部類抄水無瀬宮巻物中将棋後注釈部”仲人”
には、実際には次のように書いてあると読む。横に読んでか
ら下の段へ進むと考える。
 仲人は横へ行けないので、相手陣で酔象に成る。
 ある説によると、獅子は居喰いができるという。
 仲人は自陣の外(実際にはすぐ前の段)に置く。
 鳳凰や仲人等の駒の動かし方ルールは、(中将棋では)
 大将棋と同じである。
”ある説によると”が、何処まで掛かるのかは、現代語訳し
ても、曖昧だが、今訳した所には、仲人の動かし方のカテゴ
リーに分けられる、内容の記載そのものがない。だから、
大将棋の図で、”それとツジツマを合わせる必要性”そのも
のが、本来見当たらないのである。
 前田藩書写本の後期大将棋の仲人が、仲人本来の動きに
なっているのは、前田藩が江戸時代に、本ブログと同じ見か
たをした上で訂正したためと、本ブログでは考える。
136.仲人は奔人に成る。大阪電気通信大学ルールでは、
奔人は、前後左右に走る。奔人は飛車の動きと同じになる。
138.ここでは、仲人に関する更に特別なルールは、
”その後更新された、旧バージョンでは無かったルール”と
しておく。
141.千日手は、連続王手ないし、駒取りが掛かった場合、
掛けた方ないし、掛け始めた方から、変えなければならない。
通常の千日手は、協議により引き分け。
150.その他の細則は、定まっていない。

以上の、概ね100条弱程度のルールと、私は解釈している。
以上は、特に何も見ないで記憶で書いた。のでオリジナル
と、違いが酷いようでしたら、御教示頂けると助かる。
 なお、前に紹介した、”早繰り無明対策の棋譜の例”では、
以上の旧バージョンのルールに準拠して、局面を設定してい
る。ただ、横飛の前の離れ駒の歩兵は、余りに気になったの
で、桂馬のルールだけ、普通の桂馬跳びに変えている。 以
上は単なる棋譜の例であるから問題ないとして、一応、その
際には旧ルールの棋譜例を出した。実際には表計算ソフト、
エクセルで、手作業で、新しいルールでの将棋を指すかどう
か、だけの話である。(2019/03/06)

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