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ニ巻本1565年写”色葉字類抄”上の上書誌解説に誤(長さん)

前に、ニ巻本1565年書写”色葉字類抄”上の上の
構成について、八木書店発行の、尊経閣文庫蔵2巻本
の古文書の、フルコピー現代本の解題部(解説)に書
かれた内容を紹介した。その中で、この本の主な内容
である、いろはにほへと・・の漢字群の書き方に関す
る、この本の、ほとんどの割合を占める部分の内容を、
巻末直前であるかのように紹介したが、

実際の古文書の内容と、この点だけだが全く違う

事を最近知った。
 書いた内容で、簡略に書くと

メイン部は9番目では無く、④の真ん中に有る。

つまり、①表紙→②序文→③凡例→④「イロハニホヘ
トチリヌルヲ、(よって)色葉字類抄巻上上」の後が、
⑨何も挟まずに、いろはにほへと・・の漢字群の書き
方の内容→④「伊呂波字類抄巻上上」という尾題→
⑤→⑥→⑦→⑧→⑩となっている。そのため、
⑦・⑧は、⑥遊紙と⑩巻末に遊紙が3枚、その後に裏
表紙の部分となっている。結局、

大将基と小将碁は、遊紙と遊紙の間に挟まれた部分に
有って、
色葉字類抄のメインコンテンツとは、分けて書かれ
ている

という点を、はっきり認識する事が非常に重要だ。
以上が要略である。では、いつものように、
以下に、補足する。
 前に書いたときには、各項目を、以下のように、
ナンバリングした。

①表紙の見返しに墨書で「イロハニホヘトチリヌルヲ」
と、カタカナで、書いてあるらしい。
②遊紙を1枚挟んで、次ページに序文が書かれている。
③序文と離さず、意義分類部目と説明、墨書で「イロ
ハニホヘトチリヌルヲ」と繰り返している。
④「イロハニホヘトチリヌルヲ」と行を離さないで、
内題が、書かれている。内題は「色葉字類抄巻上上」。
続いて尾題が書かれ「伊呂波字類抄巻上上」である。
⑤続いて、いわゆる奥書が書かれているらしい。
⑥遊紙が1枚挟まれている。
⑦「大将基馬名」と表題が書かれ、内容の漢字が、酔
象の象を除くと、原則2文字単位で記載されている。
⑧「小将碁馬名」と表題が書かれ、内容の漢字が2文
字単位で記載されている。
⑨何も挟まずに、いろはにほへと・・の漢字群の書き
方の内容が始まる。全部で50枚である。
⑩巻末に遊紙が3枚あり、裏表紙も形成される。

上の書き方の番号を、順番だと思ってしまうと、

後期大将棋と日本将棋の記載が、いろはの漢字群の、
この本の本家・本もとの内容の前に有るように聞こえる
が、大間違い

だ。実際には、
”いろはにほへとちりぬるを”と、”わかよたれそつね
ならむ”の間に、後期大将棋と日本将棋の記載が有り、
第1冊(/4冊)の、裏表紙の前、つまり、第1分冊の
最後の所に、前後に遊紙を挟んで、大将棋と日本将棋の
内容が分けて書いてあるという事である。
 しかも、第1分冊/4の奥書の後であって、かつ、
上の下(第2分冊/4)の表紙、「我世誰ゾ常なら無」
の前の、

コンテンツの”外部領域”に記載されているだけ

と、言う点が重要である。
 この認識の間違いは、実に

致命的

だ。
 言い訳はしたいが、意味も無いので止めて置こう。

内題の次に、いきなり尾題の書かれる古文書など、
この世に無かった

ようだ。大ボケであり、穴があったら入りたいところだ。
 ようするに将棋の記載は、
第1分冊/4分冊の、⑤奥書の更に後に書かれていて、

色葉字類抄の内容からは、離れたコンテンツである

という事だ。だから第4冊/4冊の奥書後に、間に遊紙
を置かずに1行書かれた”異字”集を除くと、他の全て
のコンテンツとは違っている事が、前田本尊経閣文庫蔵
2巻物色葉字類抄(八木書店 色葉字類抄ニ 二巻物/
西暦2000年発行)には、かなり明確に、示されて
いるという事になる。
 つまり大将碁馬名と書かれたページ⑦と、小将碁馬名
と書かれたページ⑧は、西暦1140年代の成立では、
ほぼ無いと、みられるのではないかと、言う事である。
(2019/03/30)

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