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大将棋の読み。現代語の国語辞書の傾向(長さん)

前に、本ブログでは、安土桃山時代末時点で、大将棋
の読みとして、だいしょうぎ系のたいしょうぎ、
おおしょうぎまたは、おほしょうぎが、どちらも可の
状態だったと、邦訳日葡辞書に掛かれて居無いことを
根拠に推定した。また本ブログでは、現代人の都合で、
大将棋の読みは、どちらに決めても良いとも述べた。
 本ブログでは、近世~近代の状態は、書物に書かれ
て記録としては保存されたが、曖昧な伝承が存在して
厳密に同じルールが続かなかったと認識する。すなわ
ち、成りのルールがふらつき続けながら、後期大将棋
が、大将棋として存在自体は継続し、

流行らないで、”古記録にある”と記載された状況が、
現代まで続いている

との立場を取る。従って、日葡字典から推定された
状況は、その後現代まで同じと、基本的に見る。今回
は表題のように、現代の国語辞典に現われる、大将棋
の読みを調査するという方法で、本ブログの立場の根
拠を示す。結論から述べると、
大将棋が”だいしょうぎ”の読みも”おおしょうぎ”
の読みも、両方あるとする辞書が一種。
大将棋が”だいしょうぎ”の辞書が一種。
大将棋が”おおしょうぎ”の辞書が一種。
両方書かれて居無い辞書が、約17種類程度で、

本ブログの見解と、矛盾する情報は見出せない。

結論は以上であり、以下に調査経過を説明する。
 まず、私の知っている限り、最も大きな国語辞書で
ある、
①小学館の日本国語大辞典には、大将棋には
”だいしょうぎ”の読みも”おおしょうぎ”の読みも、

両方あると書かれている。

すなわち調べたのは、より詳しくは以下の辞書。
日本国語大辞典第2版(2001.2)、株式会社
小学館。発行者:佐藤憲正。
ざっと見渡した中では、

最も詳しい現代国語辞書の見解は、本ブログと同じ

である。
 次に、2冊物の国語辞書は2種類調査したが、
結果は、以下の通りだった。
②広辞苑:大将棋は、”だいしょうぎ”と読む。
③大辞泉:だいしょうぎ、おおしょうぎという大将棋
の項目は無い。
ただし、上記②・③は、以下の辞書のことである。
広辞苑第7版(2018)、新村出。岩波書店。
大辞泉(第2版:2012)、松村明。小学館。
2冊物以上の大型国語辞典にも、大将棋の項目が無い
物がある。

大将棋という単語は、日本に住む場合でも、知ってい
なければ困るという言葉とまでは、行かない事が判る。

 次ぎに、1冊で全体の語を含む単冊本の辞書につい
ては、17冊調査したが、大将棋の項目があるのは、
次の1種類の辞書だけだった。
④新編大言海:大将棋は”おおしョうぎ”と読む。
なぜ”ょ”が”ョ”と書かれているのか、辞書の凡例
を読まなかったので、私には良く判って居無い。
 なお、新編大言海には”大将棋は大將棊と書き、説
明は、将棋の項目の所に書いた”とされている。
④は、以下の辞書のことである。
新編大言海(1982)、大槻文彦。冨山房。
他の16種類の単冊本の辞書に、大将棋に関して、
”だいしょうぎ”や”おおしょうぎ”の項目は無い。
 以上の結果から、次のように言えると考える。

全体で、各々2回づつ(20種類中)しか出てこない
が、大将棋に読みとして、”だいしょうぎ”と”おお
しょうぎ”が、現代では拮抗

していると結論できる。
よって、本ブログの先に書いた結論で今の所、以上の
調査結果は、矛盾していない結果になったと考える。
(2019/04/28)

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