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鶴岡八幡宮境内遺跡の奔王成鳳凰駒。朱点写真はレア物(長さん)

前にも言及した事が有ったかもしれないが。
表題の鶴岡八幡宮境内遺跡出土の楷書奔王成り鳳凰
駒には、鳳凰側に、駒の動かし方ルールを示す朱色
の点が書かれているとされる。が詳しい状況を示す、

証拠写真が見当たらない。

よみがえる中世3武士の都鎌倉(平凡社・1989)
本の写真に、問題の朱色のルールを示す点が写って
いるという

明確な証拠は無いと、私は今の所認識

している。カラー写真で、それ以上に鮮明な、この
出土駒の写真を、私は見た記憶が無かったので、
スケッチで有名だが、問題の朱色のルール表示点の
きちんと写っている写真が、仮にあるとすれば、

恐らく相当に貴重で、レアな写真

だ。言及する者が余り無いと見ていたので、本ブロ
グでは過去取り上げなかったが、集成、鎌倉の墨書
(2017年)に、宣伝がある。しかし、集成鎌倉
の墨書の写真から、合計で6つあるとされる、ルー
ル朱点を少なくとも私には確認できない。むろん、
集成鎌倉の墨書のスケッチは、有名なオリジナルス
ケッチのコピーであり、そこには鳳凰の字の左辺に、

液滴型の点が、合計で6個書き込まれている。

なお、この駒は割れていて、右側が4割ほど無い。
右上の2点、右の1点、右下の2点は、有ったかど
うか謎である。なお、進行方向の打点もスペースが
狭いので、駒の作者が鎌倉時代末に省略したのかど
うか良く判らないが、とにかく無い。
 前に、興福寺出土習字木簡で酔象酔像ではないか
という話をしたときに、ニンベンの実在性を問題に
した。がこのケースも、朱色の点であるという点を
除いて、意味はいっしょである。
 増川宏一氏も鎌倉鶴岡八幡宮境内遺跡の出土5駒
は、出土した当時に観察しているので、鳳凰のルー
ルを示す、打点については、彼がどこかの成書で、
言及している可能性が高いと思う。将棋Ⅰで、朝倉
駒の黒い打点については言及しているので、鶴岡八
幡宮の出土駒をどこかで紹介したときに、ルールの
朱点に言及しているに違いない。だからこの朱色の
墨跡の実在性は、かなり高いとは思える。よって、

鮮明性が高い”武士の都鎌倉”本の写真に、この点
が、写ら無いのが不思議

というのが、率直な気持ちである。なお、6点のう
ち、部分的にで良ければ、天童の将棋駒と全国遺跡
出土駒(2003)に、

液滴型ではなくて円形で、白点として写っている

ようにも見えている。ただし、斜め前の点が1点し
か見えないのが、私には確実に写っていると、自信
を持てない主な理由である。
 2017年に集成、鎌倉の墨書を出版し、鳳凰(
木製品No.134)の、朱色ルール打点に言及す
るのなら、それが写っている写真を、集成、鎌倉の
墨書自体に、出してほしかったように思う。

今の所、見づらい写真との間に、整合性が無い
スケッチしか無いので、議論は避けている。

以上が、本ブログの基本スタンスである。スケッチ
が、丸い打点を液滴型に間違って写していたとする
と、サイコロの目を模倣したルール点である事が判
り、盤雙六のルールパターンからの類推で、2升目
動きは”跳び越えルール”であった事を、淡くは示
唆はしていたという意味で、意義が有ったに違いな
いのだが。
 なお、現物を鎌倉市役所で確認するには、かなり
の事務手続き上の手間と、長い猶予期間が掛かると
聞いている。仮に苦労して、ルール朱点が丸いのを
確認しても、厳密なルールについての証明としては
根拠が淡いので、現状は放置して、余り議論の対象
にし無い事にするという処理を、少なくとも本ブロ
グではするしかない状況で、あったという事である。
(2019/06/18)

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