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仏発生リスモマティはチェス類かつシャンチー型書字駒(長さん)

ものと人間の文化史29とかなり古い成書に、
1978年法政大学出版局、増川宏一氏著書の
”盤上遊戯”がある。そのⅣ-3戦争ゲームに、

12世紀フランスで発明と記載されている、

表題のゲーム”リスモマティ”が記載されてい
る。チェスからの派生と、増川氏は、この著書
の中で述べて居無い。が、

本ブログの見解によれば、チェス派生だと見る。

そして、特徴的な事は、各駒を討ち取ったとき
に、プレーヤーに与えられる点数が、

駒に”字”として記載

されているという点で、

中国シャンチーと日本の将棋に似ている

という事である。
 フランスが中国と距離的に離れ、12世紀は、
中国シャンチーが完全成立した世紀である事
から、

日本の将棋の書き字が、中国を見習ったと自明
に言えない

と以下結論する。
 では、もう少し説明を加える。本ブログでは、
中国仏典の伝来窓口の九州博多で、経帙牌に、
中国北宋商人から得た情報を、要点だけ掴んで、
書き込む事を業として行っている者が、輸入品
のチェックをするための、博多のターミナルに
置いて、西暦1015年の推定1月に、後に日
本の平安小将棋となる、伝来ゲームのルールを、
北宋商人がたまたま、説明し出したので、

生業から来る条件反射で、経帙牌に要点を書き
込んだのが、日本の字書きの将棋駒の始まり

だと見ている。つまり、
経帙牌に説明札として字を書き込むのが、
輸入経文受付者にとって、通常の業務の範囲に
於いて当たり前だったので、経帙牌が起源だっ
た、日本の五角形将棋駒は、彼がルールのメモ
として使用した経帙牌が、将棋駒へ用途拡張さ
れる事によって、必然的に発生したのであり、
中国からのゲーム具の、五角形駒部分に関する

アイディア伝来が、必要だったと到底思えない

と見る立場を、以前から取っている。つまり、

日本の将棋駒と中国シャンチーの駒が、共に書
き字タイプなのは、ほぼ、偶然の一致

だという意味である。
 それに対して、現在の将棋史学会の定説は、
言うまでも無く、

中国の文化に、日本のそれが影響を受けやすい
証拠の一つ

だと言う事になっている。しかしながら、
中国からかなり離れた所で、かつ中国象棋の
発生時代と、100年と差が無いフランス発生
のリスモマティで、書き字駒を使っているのは、
フランスが12世紀に、中国文化圏だったから
だとは思えない。だから、本ブログが正しく、

定説が、おかしい証拠なのではないかと言う事

になるという訳である。
 そこでここからが本論だが、次に、単なる戦
争ゲームとされているリスモマティへ、チェス・
象棋・将棋系統の議論を、

そのまま、持ち込んでよいカテゴリーのものな
のかどうか

を、次に問題にする。
 持ち込んでよいと、私は見るが、

このゲームが、以下のように表現できると見る

からである。
 ”盤上に、狛犬駒と白象駒と近王駒の3種類
が有って、狛犬駒で討ち合いをした結果を確認
した上で、結局どの相手駒を、相手の玉駒と見
るのかを決める”という指し方のコツを有する
チェス・象棋・将棋型ゲームだと、

ほぼ言い尽くせるのが、リスモマティの内容

である。なお、チェス・将棋類のゲーム盤に相
当する物品として、増川氏の前記著書を見る限
り、チェス盤を2つ連結させて、リスモマティ
盤にしているように、私には見える。
 つまり増川氏の上記著書の説明から、このゲー
ムが、算数の計算を主体にしているように読み
取れるが、そう考えてしまうのは、このゲーム
に関して”ビギナー”だからだと私は考える。
 実際にはこのゲームの上級者ともなれば、計
算は、だいたい何時ものパターンで自明なので
あり、そのため、玉駒がどれになるのかだけを、
ほとんど指し始めの時点で、算数ゲームの名に
相応しく、多少は考える程度のものなのだろう。
そして、計算結果に基づいて、相手の玉駒になっ
た駒を、どう詰めるのかしか、実戦のゲームの
各局面では、ほぼ問題になって居無いと、私に
は推定される。よってこのゲームは、単なる戦
争ゲームではなくて、玉駒が変動するという意
味で、変則的ではあるが、チェス・象棋・将棋
類の範疇であると、考える事ができると、少な
くとも、私は見るのである。
 具体的には、このゲームの必勝法は、以下の
ようなものではなかろうか。
1.狛犬駒は前段に出して、中央やや下に、
並列配置する。他の駒は下段へ下げる。相手が
仕掛けてこない限り、必要以上に自駒を繰り出
すような、無駄手は指さない。
2.最初、相手の狛犬駒と、味方の狛犬駒が、
相討ちになるように指す。基準点数は、互いの
狛犬駒の合計点数より、少し高めにするのが、
よい方法だろうと想像される。動きの下位の駒
で上位の駒を狙うような作戦は、無理筋である。
3.一枚だけ、味方の狛犬が駒得になるように、
注意する。最後の狛犬で、不足分の白象駒ない
し近王駒を取り、基準点になるべく近くして、
主導権を確保しておく。
4.最後に活躍した狛犬は、相手がそれを殺す
のに、1手でも2手でも、余計にかかるように
注意しながら、わざと相手に殺させる。その間
に、逆転の可能性のある味方”玉駒”を、白象
囲いで完全に防御し、ゼットの状態にする。囲
いが完成しさえすれば、このゲームの場合、相
手の投了は必然である。
 凡そ、上のような要領で、チェスゲームのよ
うに指すのだろう。
 だから、リスモマティの駒に書かれた数字は、
玉駒を決定するために必要な定数の情報である
だけでなく、

駒の種類のうちの細分類を、字を書いて示して
いるという、字書きという点で、中国シャンチー
・日本の将棋と同じ類のやり方

と見る事ができる。
 よって、フランスで12世紀に発生したゲー
ムが、書き字であり、東アジア文化圏に、その
頃のフランスが属していたとの情報は、ほぼ無
いとみられる事から、

チェス・象棋・将棋系の駒が書き字ならば、
”東アジア文化の影響が、100%有る文化圏
内である証拠”とまでは言えない。

以上のようにして、冒頭に述べた結論が、導き
出せるという事である。(2019/08/06)

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