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木村義徳氏指摘の千日手模様の平安小将棋が無い訳(長さん)

以前に紹介した将棋世界の1994年11月号2
08ページ~には、モンゴルの古将棋だけでなく、
”平安小将棋が、千日手模様で勝負がつきにくい、
ゲーム性に難があるゲーム”との紹介が、将棋博
物館元館長で、日本将棋の棋士、将棋史研究家の
木村義徳氏により表明されている。標準型平安小
将棋に、旦代の難点があると、本ブログでも紹介
した当の旦代氏は、この将棋世界の記事が書かれ
た時点で、サイコロを使う平安小将棋を考えて
いたらしい。なお将棋世界では、この後、将棋史
関連の記事の件数の減少が顕著であった。今回は、
この平安小将棋の隆盛に関する謎が、謎のまま残っ
て、日本の将棋史の研究が、難攻不落と思われて
見捨てられてしまわないように、本ブログの見解
を、繰り返しになると見られるが、以下簡単に、
まとめて置く事にする。

(1)8×8升目の将棋を指していたのであり、
9×9升目の将棋では元々無い。そのため
9×9升目の81升より17升目少ない、64升
の中で、玉を追いかけるため、千日手は発生しに
くく、勝負がつきやすい。
(2)二中歴の”相手裸玉の勝ちルールの記載”
は、そのルール、そのものではなくて、

自殺手指し負けに対する、裸玉勝ちの優先

を記述したものである。その結果実質最後に、
劣勢な相手に残った、金将(成駒)と玉将は、

どちらかを取れば勝ちなので、相手のディフェン
スが、オフェンスに比べて大きく後退した状態

である。そのため従来の解釈より、平安小将棋は
ずっと、千日手で行き詰まらずに、勝負がつきや
すくなっていた。
 以上の2つの効果の合算で、木村氏の指摘は回
避されるというのが、本ブログの従来よりの見解
である。
 つまり、この将棋は、

味方が玉・金・金3枚、相手が玉・金2枚になる
ように、着手の方針を決めるというゲームに、
ほぼ指し始めからなっている。

だから、確かに持ち駒ルールが無くて、着手空間
は小さいが、
次ぎの一手をどう決めるかの、方針に関与する
要素が、日本将棋に比べて、ごく少数の要素しか
無い。だから次の一手は予め、ほぼ決まるのであり、
比較的容易に

局面の流れは直線的に、終局に向かって進行する

ゲームになる。つまり途中に、棋士が着手に迷っ
て、どっちつかずの手を指し、ループを作りやす
い要因は、従来のルールで予想するよりも、かな
り少ないと、考えられるのである。
 そもそも、次ぎの一手をどう決めるかの、方針
に関与する要素が、一つか二つしか無いというゲー
ムは、馬鹿馬鹿し過ぎて、

現代のプロの将棋棋士には指す気力も起こらない

もののはずである。しかしながら、少なくとも
本ブログでは、

千年程度前に、将棋が日本に伝来してから、最初
の250年強は、その程度で、結構将棋場は盛り
上がっていた

のではないかと、疑っているのである。
 むろん、木村義徳氏の示した平安小将棋の難点
は、普通に指したら発生するのは、その通りであ
る。そして解決方法は、幾通りか、当然考えられ
るのであろう。本ブログの解決策は、そのうちの
一つとみられるものであり、

古文書に全く記載されて居無い要素を、追加仮定
する必要が、特に無い

という点で、特長はそれなりにあるはずだと、本
ブログの管理人は、以前から考えているという事
になる訳である。(2019/08/20)

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