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栃木県小山市神鳥谷曲輪駒。108枚セット伝説(長さん)

栃木県小山市天神町に、同じく小山市神鳥谷
(北端)の廃尼寺、のちに男住職寺の青蓮寺
に関する伝説碑が近年建てられている。場所
は、旧青蓮寺が”別当”役で支配していたと
される小山市天神町の天満宮である。面倒な
ので以下は固有名詞を削除して、要部だけを
述べると、江戸時代の末期に水戸斉昭により

黒船打ち払い用の大砲を作る材料にするので、
拠出命令が出た寺門前の鐘を、戦争用の使
用を嫌って、江戸時代に男寺の小山市青蓮寺
(廃寺)の住職が一晩の内にたちまち隠した

との旨書かれた碑があるのである。話の出所
は、旧青蓮寺の親寺の、小山市宮本町持宝寺
の、昭和の時代の関係者とみられる。第二次
大戦のときに、弓削道教時代の孝謙天皇の名
の入った小山市の持宝寺の鐘を、同様に大砲
の原料として拠出するように、旧日本軍から
命令されたが、天皇名のお陰で鐘の拠出を免
れたという話と、対で語られていたらしい。
 以上は本ブログで、2019年5月23日
にも述べた事があった。今回はこの旧青蓮寺
において、

これほどまでに江戸末期、鐘が潰されるのを
嫌がられていたのは、弔われている死者の碑
であるとみられたからだと仮定し、何人分な
のかを論題にする。

答えは見えているが、回答から書く。
寺の鐘は、除夜の鐘で知られるだけに、当然

108人

だろうと考えられる。なお弔われているのは、
南北朝時代の死者で、第一次小山義政の乱の、
小山方の、戦死した武者であろうと疑われる。
 では、論を開始する。
 カラクリを解くポイントは、
第一次小山義政の乱と、一回目の小山若犬丸
の乱との時間差が、1380年、1386年
の、どちらも5月下旬であり、

ほぼぴたりと、6年差だという事

である。
 本ブログでは、今述べた青蓮寺向けに、
栃木県小山市神鳥谷曲輪”裏一文字金角行駒”
を含む、普通唱導集大将棋(本ブログバージョ
ン)で、南北朝時代の成り金の多いタイプが、

南北朝時代に宝物として預けられた

と見ている。その伝説が、遅くとも江戸時代
の中頃までには有り、出土駒を作り出したと
考えているのである。
 問題は、”誰が”預けただが。

西暦1386年5月時点の話であり、時の持
ち主は、小山若犬丸だったと見るのが自然

だ。なぜなら、本ブログでは、西暦1340
年代に、伝説の源の将棋セットは、近衛経忠→
小山朝氏へと渡り、代々小山の殿様が相続し、
小山朝氏から小山氏政、小山義政、小山若犬
丸と所有が移ったと、疑っているからである。
 ところで、小山若犬丸は一時期とは言え、
配下の武将200余名を死傷させた、第1次
小山義政の乱の、まる6年目に小山城に居た。
だから、武将達の

7回忌に立ち会える

はずである。つまり、法事が出来たと考える
のが自然だ。他方将棋駒は、当時は家来の武
将の化身であり、家来を率いる戦略を練るた
めの殿様の道具であるというのが、南北朝時
代の異制庭訓往来頃の常識だった。そのため、

弔いのときに、神鳥谷青蓮寺等に預けて、武
将の化身の見立てで供養したと見るのが自然

だと思う。その将棋駒の枚数と、除夜に使う

鐘の突き数が、たまたま108で同じ

だったとすると、

第1次小山義政の乱で亡くなった武者の魂は
栃木県小山市廃寺青蓮寺の鐘にも宿っている

と考えるのが、中世・近世には普通ではない
かと、私は疑う。
 その伝説は、判りやすいので、江戸時代の
末まで、当時健在の小山の青蓮寺に残ってい
たというのも、充分に有り得る話なのではな
いか。
 だから、寺の物品を戦争に使用するのは、
気持ちよくないのは一般論だが。108騎の
合戦で亡くなった、無念の死を遂げた霊が
宿っていそうな青蓮寺の鐘は、いっそう黒船
を打ち払うのに、使用したくなかった可能性
が高いと私には疑われる。
 よって、鐘の突き数で著名な108という
数字が、小山氏の乱で失ってしまった家来の
数という見立てで、

小山若犬丸が手放してしまって、寺の持ち物
に変わってしまったと見られる、普通唱導集
大将棋類の道具の駒の数と、関連している

疑いが有る。
 以上のように、私には疑われるのである。
(2019/12/31)

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df233285

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心よりお祈り申し上げます。では皆様良いお年を。(2019/12/31)
by df233285 (2019-12-31 07:35) 

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