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遺物が神鳥谷曲輪遺跡8号と10号井戸間に有るか(長さん)

本ブログでは、栃木県小山市の天神町と神鳥谷の
境付近に有る、国道4号から東に数十メートル
入り、JR宇都宮線高架下は渡らない、2007
年の遺跡の発掘現場である、神鳥谷曲輪跡の北方、
8号井戸跡と、その近傍西数メートルの10号井
戸、11号井戸からは、同系統の水没遺物が出土
していると認識している。この事から、掘らなかっ
たそれらの間の領域に、将棋駒やその他の、
木製品の史料等が未だ、眠っていないのかについ
てを、今回は論題にする。

木製品は、8号井戸跡と10・11号井戸跡の
間を掘れば、まだ出土する

と考える。将棋駒は不明。では、説明を開始する。
 ポイントは、井戸と言うにはこれらの穴は、

浅いので、時代により泥沼状の池にもなり得る

と、本ブログでは考える点にある。池だった時代
が場合によってあり、中世・近世の遺物は、池の
中に投げ捨てられたはずである。ので未掘削部分
にまだ眠っており、発掘されたのは、まだ一部だ
と考える言う事である。
 そもそもこの遺跡では、表層が既に南北朝時代
地層であると予め仮定され、0メートル~2メー
トルまでの地層から実際に、小山氏一族の城址で、
典型的に出土する土器・カワラケが大量に出土し
て小山城関連と確定したという経緯の史跡である。

遺跡の発掘報告書にはその為、層序に関する説明
が、省略されていて見当たらない。

 つまり、近世から最近まで、神社に土地が属し
ていてほぼ、

開発されずに、現状が保持された区域を発掘調査

しているようである。
 そのため8号井戸付近の東西約20メートル、
南北約10メートルの領域は自然条件で、長雨が
続いた時期には、ぬかるみ、ないし、小沼、小池
になったような所だと考えられる。そもそも普段
でも、1メーター50センチも掘ると、この場所
は、水が湧き出る状況と、栃木県小山市神鳥谷曲
輪遺跡の2010年・2011年発掘報告書には
記載されている。
 確かに、旱魃の頃には乾いていて、井戸として、
2メートル程度穴堀をした事もあり、井戸跡が、
だから検知されて、発掘調査されたのであろう。
溺れるほど水の溜まった時代には、思川近郊だし、
周囲に井戸は不要かもしれない。
 しかしながら、数百年間ずっと安定だったとは、
河川が近いために考えられない。全体的に井戸の
密度がやや高い、7~13号井戸の列については、
時代によっては、水路のようになっていたのかも
しれない。また繰り返して述べるが8号井戸を中
心に、東西に長い、浅い小池かひどい湿地程度な
土地があった時代が、あるのかもしれない。
 小池や水路の時代なら、中世末から近世にかけ
て不要な遺物は、容易に、その場所に捨てられた
のではないか。何せ、池の深さはたぶん1メート
ル、深くても2メートルしかないはずで、これで
は農作業等で簡単に、ゴミ穴として掘れる程度の
深さのレベルでありゴミを投棄するのに手ごろだ。
 
たまたまだったが、それより深いところまで物品
を沈めると、地下水を経由して、思川に流出して
いまうような場所

だったと、遺跡発掘報告書からは、このケースは
読み取れるようである。今でこそ宅地に見えるが、
本来は低地の湿地に近い、

かなり変わった場所の発掘調査だったと見て良い

のではなかろうか。
 南北朝時代の城関連の遺物は、もともと莫大な
量有ったので、たまたま表層に残った分だけで、
充分大量に発掘されたのであろう。
 よって、いわゆる神鳥谷曲輪の西百数十メート
ル程度に位置する、2007年発掘現場の8号井
戸の先に述べた範囲の周辺は、1メートル半程度、
発掘した井戸の深さ程度に、多少深めに周囲を掘
ると、

8号井戸や、10・11号井戸で出土した物品と
同系統のものが、まだ出土するのは、余り不思議
では無い

ように、私は報告書を読み直して、最近思うよう
になった。
 中世の杭跡を壊してしまう事になる等、問題は
有りそうだが。遺物がほしいという点を優先して、
とにかく有る物は、全部掘り出してしまおうと仮
にしたとすれば、ここからはまだ、何かは出てき
そうだと思う。ようするに井戸が深いのならばそ
の場所だけ廃棄品の投棄場所だと見ても自然だが。
比較的浅くて、人工的な井戸を洪水や樹木の繁茂
の自然条件で、基本的に消せるような状況なので。
少なくとも高価な瀬戸物器を除く近世等の遺跡で

よく見かける、8・10・11号井戸で、既に出
土した生活物品の類は、掘ればまだ出てくる

可能性があるように、私には思える。
 その中に本ブログで言う”精巧に再現した近世
成立の、南北朝時代の模型将棋駒”までもう全く
無いかどうかについては、そこまでの予想は困難
だが。少なくとも現時点では将棋駒についても、
可能性ゼロと、完全には言い切れないのは確かだ
ろうと、私は以前とは違って思うようになってき
ている。(2021/01/10)

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