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茨城県宮後東原遺跡より大鬼墨書瓦(長さん)

奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧の、以下pdfファイル
51931_1_宮後東原遺跡.pdf
中に写真の有る、墨書土器の話題である。
場所は関東の茨城県筑西市の宮後にある、
宮後東原遺跡であり、調査はまだ新しく、
西暦2011年頃の発掘で発見された遺物
である。成立年代は平安時代、9世紀。場
所はその当時、富裕な氏族の邸宅跡とみら
れるようだ。識字層が住んでいたらしく、
墨書遺物が複数発掘された地点の土器遺物
についてである。

大鬼とも読め、存在しないが将棋の駒名の
ようでも一見ある。が、よく読めば”大界”
と書かれ土地の境目に埋めた地鎮マジナイ
遺物

のようである。
 では説明する。発掘報告書の表題は以下
の通り。
茨城県教育財団文化財調査報告第412集
宮後東原遺跡、茨城県筑西土木事務所・公
益財団法人茨城県教育財団、西暦2016
年。
 問題の土器の写真が、図34、
”第1・9・10・28号竪穴建物跡,
第2号井戸跡,第263号土坑出土土器”に
載っており、スケッチが、本文125ペー
ジ”第97図第28号竪穴建物跡出土遺物
実測図”に載っている。

茨城宮後西原大鬼.gif

発掘担当者は、”大田井”と3文字で読ん
でいるように書かれている。そしてほかに、
大田と書かれた土器も、出土しているよう
だ。
 しかしこのケースには上図のように、田
と井の間にハの字の墨跡があるようであり、
2文字のように本ブログでは読む。
 2文字目は良く判らない。鬼と読むのも、
完全否定は出来ないのでは無かろうか。

無難に読めば、井に見える部分の横棒は、
全てヨゴレと見て、界と読むべき

だと私は思う。大界つまり大境の意味では
無いのだろうか。つまり、土地を区画整理
したときに、地鎮の為に埋めた土器のよう
なものなのではないかと私は思う。鬼と読
んで、将棋に関連付けるのは、かなり苦し
そうだ。

大鬼は、未知の将棋種に有りそうな名前だ
が、9世紀に日本に将棋が成立していた事
を、この遺物は恐らく意味しない

だろうと考える。裕福で字の読み書きでき
る氏族が、茨城県の現地に平安時代に居て、
規則正しく区画を区切って、家屋を建設し
て一族で住んでいた跡なのかもしれないと
考える。(2021/02/10)

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