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徳島県美波町田井遺跡で古代~中世水奔墨書土器(長さん)

 今回は、徳島県美波町の縄文時代から
中世まで続く田井遺跡で、古代から中世
成立とみられる土器のカケラに「水奉王」
と漢字で書かれたようにも見える、淡い
模様が有り、竜神信仰の存在を示すので
はないかと疑われる例について紹介する。
 遺物の写真がweb上に公開されて、
発掘報告書に載っておりその報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書デタベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
13367_3_田井遺跡.pdf
発掘報告書の表題は以下の通りである。
徳島県埋蔵文化財センター調査報告書第69集
田井遺跡、2007、徳島県教育委員会・
財団法人徳島県埋蔵文化財センター・
国土交通省四国地方整備局。
 発掘報告書第3写真図版pdf末尾の
抄録によると遺跡の場所は、徳島県
海部郡美波町田井字久保686。遺物が
出土したのは、西暦2002年前後の事
のようである。
 遺物の成立年代は発掘報告書第157
ページ付近の記載によると、ここで話題
にする遺物土器破片は、包含層で出土し
たが、古代から中世の土器破片であると
報告者は見ているように読取れる。
 遺物の写真は、第3写真図版pdfの
写真図版第33:”包含層出土遺物12”
の最上段右側に在り遺物番号第2306
番との旨ナンバリングされている。写真
は上下に外面と内面の、計2コマがあり、
下の方の内面に、以下話題とする漢字で
字を書いたような模様が見える。

田井奔土.gif

 上図のように、写真の右に寄った所に、
第2字目が少し時計回りに回転している
点が怪しいものの、縦に漢字で「水奉」、
その右に第3字目に「王」のように見え
る淡い模様が在り、合わせて

「水奉王」のようにも見えるような模様
が有る。

 充分明確とまでは言え無いが「水王奉」
の意図で書き、竜神を信仰しているよう
にも私見される。中世に掛かっているか
ら、現地に「王」が居たとは思えず、
龍王をイメージして、それを祭る土器片
を、作成したのかもしれないと疑う。
(2023/04/08)

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