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福岡県福岡市博多遺跡で安土桃山大泰山磁器(長さん)

今回は、福岡市の博多遺跡で白磁器の内側
に、大奉山と書かれたような、模様の有る
遺物が出土しているとの旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
140353_3_博多196.pdf
 発掘報告書の表題は、以下の通りである。
福岡市埋蔵文化財調査報告書第1509集/
博多遺跡群第221次調査Ⅲ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ・
Ⅹ・ⅩⅡ区の概要、2024年3月22日、
福岡市教育委員会。
 なお、この”福岡市埋蔵文化財調査報告
書第1509集”は独特で、形式・構成が
他のそれと違い、写真図版が本文に、全部
挿入されている。
 発掘報告書第3pdf末尾抄録により、
発掘調査地の場所は、福岡県福岡市博多区
上川端97-1。遺物が出土したのは西暦
2018年から西暦2021年ないしその
前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第3
pdf第228ページ付近の記載により、
遺物は、第12区の第157号遺構で出土
したが、16世紀、安土桃山時代頃の港湾
の、ゴミ捨て場での出土と考えられている
ように、私には読取れる。
 遺物の写真は、同第3pdf第228
ページの図(Ph.)第255の左に在り、
遺物番号第12区の第18番との旨、ナン
バリングされていて、白磁の破片とされて
いるようである。

博多大泰山.gif

 上図のように、内面写真(発掘報告書の
同遺物の写真で下のコマ)の、遺物の左上
に上部が煤に埋もれているが漢字で「大」
その右に「奉」、その下やや右にズレて、
淡く「山」と書いてあるようにも見え、
全体で「大奉山」と書いたようにも私には
見える。
 発掘地点は、当時の海べりの港内であり、
近接して山は無い。たまたま博多の街内の
宗教施設で定型で使っている祭祀用であり、
割れたのでその白磁器を、廃棄したのでは
なかろうか。
 現代同様に、白磁をこのような用途に
安土桃山時代にも使えたという事から、
博多の、町全体の裕福さが偲ばれると私は
思う。(2024/10/04)

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