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宇都宮グランドホテル従業員の超能力(長さん)

 だいぶん前からであるが、毎年春頃、日本将棋連盟の役付きの棋
士が中心に参加して、「とちぎ将棋まつり」というイベントが、
栃木県宇都宮市で開催されている。実は知る人ぞ知るで、このイベ
ントには、ある不思議な話が伝わっている。
 このイベントが毎年問題なく行われるのは、言うまでも無く、
主催者の運営が、きちんとしているからである。しかしそれに加え
て、故米長邦雄永世棋聖が、自発的にこのイベントに肩入れしてい
たのが、持続力の一つになっているのを、故米長棋聖のブログを読
んでいた者は、皆知っている。栃木グランドホテルという、この
イベントの会場と、故米長永世棋聖との間には、ある因縁があるの
である。
 それは、米長棋聖が名人戦で中原誠永世名人と対局して、1期だ
けだったが名人位をもぎ取った、7番勝負の第1局が、この会場で
行われ、そのとき中原永世に故米長永世棋聖が勝ったのだが、その
際、世話をした宇都宮グランドホテルの従業員の対応に、不思議な
超能力が感じられたと、故米長棋聖が、自身のブログで語っている
のである。宇都宮グランドホテルの従業員が、まるでその7番勝負
の行方を、予め知っているかのように、対局が行われる前から、

中原当時名人を挑戦者扱い、米長棋聖を名人扱いしたと言うのだ。

つまり、宇都宮で「とちぎ将棋まつり」をするようになってから、
各棋士は連盟の指示で、開催会場に派遣され、故米長邦雄永世棋聖
も、基本的にはそうしていたのだが、以上のような因縁に、当
然の事ながら気をよくして、飛び入りでも一人でやってきて、たと
えば加藤一二三九段と、特別対局を喜んで引き受けては、帰りは自
分のマネージャーも伴わずに、すたすた駐車場に、一人で引き揚げ
る姿を、当時私も目にしたものだった。当時日本将棋連盟は、米長
永世棋聖が会長だったので、他の有力棋士も指示とはいえ、知らず
に煽られるように、この地方巡業に参加する姿が目に付いた。そし
て、最近も継続は力で、このイベントが続いているようなのである。
むろん、将棋連盟が宇都宮市に年に一回だけだが来るのは、興行収
入になるのもあるが、将棋の指導・啓蒙の意味も有する。その原動
力は、個人的な米長永世棋聖の感じる、市民に対する印象の良さも
あるが、
恐らく宇都宮地元の人間と思われる、宇都宮グランドホテルの従業
員の性格上の、”日常生活における、並外れて優れた形勢判断能力”
に対し、将棋のプロも、

「仮に将棋を指させたとしたときの、宇都宮市住人の、スジの良さ
そうさ」を感じ、積極的に彼らに将棋を、啓蒙する気になっている、

という気持ちが、以前から、出来ているのではないかと私は思う。
ちなみに、宇都宮グランドホテルは、そのホームページによると、
近世は宇都宮藩の藩邸があった所のようで、藩主の戸田氏が、住ん
でいた、霊験のある場所との事である。
恐らく、以上の不可解な因縁話が広まり、そして大切な事は、話の
意味が正確に伝われば、逆にここで第1局に負けた、中原永世名人
さえも、たのまれ、彼の体調が許せば将来、ひょっとすると、この
イベントに、ひょっこり参加してくださる、気になるかもしれない
と、私は期待する。
 以上の話は、現時点では、故米長永世棋聖のブログ閉鎖から、
そうは経ってはい無いので、プロの棋士の間等では、たぶん常識な
のだろう。が10年先、20年先に、はたして残るかどうか判らな
い話なので、私のブログでも、一応趣旨を取りあげてみた。

 宇都宮にお住まいの方には、ひょっとすると、武家が台頭した
平安時代の最末期頃から、対立勢力同士の競り合い結果の勝ち負け
を、不思議なほど正しく予言する能力の強い方が、多く住んで、
居られるに違いない

と、私は”とちぎ将棋まつり”が開かれると聞くたびに、故米長邦
雄永世棋聖の、この不思議な体験と、栃木県小山市のホームページ
にだけ、限定的に頻繁に見かける、源平合戦に関する吾妻鏡、
「下野宇都宮家が出自の寒河尼、源頼朝との隅田宿での再開話」
との関連性を、いつも考えさせられる。当時関東は、
平家配下の佐竹隆義、木曽義仲の盟友の志田義広、そして源頼朝の
3勢力の鼎立状態といわれる。が、”寒川尼が、息子の結城朝光を
連れて、下野小山一族が頼朝方に付く確約を、じかにしに行っ”た
時点、つまり西暦1180年宣明歴10月時点で、その中で最も
威勢が良かった武力集団は、鎌倉幕府軍ではなくて、その時点で、
未だ負け知らずの木曽義仲軍だったように、私には思えるのである。
よって私などなら、WEBの情報を読んで判断する限り、誘われれ
ば、ふらふらと木曽義仲方に付いたに違いない。
 従って宇都宮出の寒河尼の”予知能力”も、宇都宮近隣の住民と
見られる宇都宮グランドホテルの従業員と同じ位、驚くべきものだっ
たと、私には思える。(2017/01/12)