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佐藤天彦名人対ポナンザ、2017年電王戦第2局(長さん)

昨日につづいて、電王戦について結果を含めて、簡単にのべる。
 人間不利と言われた電王戦の第2局は角替わり戦となり、中盤、両者駒組み
がしっかり進んだ状態で、佐藤名人の▲5五歩の仕掛け後、激しい闘いとなっ
た。60手前後を過ぎたあたりで既に、コンピュータが若干有利と言われた。
が、ポナンザにしては素人目、今回は、攻めに激しさが、対エルモ直接対局
よりは無いようにも思えた。実際90手前後で、コンピュータ側が龍王を、
実は余裕で撤収したところで、93手目、名人からコンピュータに対して、
王手が掛かった。この93手目の王手は、情報を聞いて一瞬は、結果はとも
かく、私にはなぜか泣けるほど、うれしいかったように、記憶する。”あの
ポナンザを相手に、人間の方が先に、王手ができた”と思ったからである。
 しかしその直後、ポナンザが△4四金と、金を打って、王手を回避した
ところで、94手で名人が投了してしまった。良く見ればポナンザの玉は、
金・銀5枚で守られており、名人が、馬を逃げれば、銀が取られて持ち駒に
なり、作ろうと思えば金銀6枚の堅陣になってしまい、人間側は、攻略でき
る状態では無かったのであった。結局この対局は、事前の予想通り、
コンピュータが日本将棋では、名人を越えたと、はっきりと言える一局で
あった。2017年5月20日日本時間の、19時35分頃。こうして、
日本将棋については、新しい時代に、本当に入ったように私には思われた。
(2017/05/21)