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どうして将棋部類抄の摩訶大大将棋の夜叉は、斜め2歩前に1歩なのか(長さん)

大阪電気通信大学の摩訶大将棋のブログの中に、摩訶大将棋の夜叉の動きを
変更する話のページが、彼らのブログページの114付近のどこかに、あっ
たはずである。それによると、”以前は、夜叉の動きとして、斜めに2歩
(正確には踊り)で、前に1歩としていたが、前に行けない金将と、横に
3歩(正確には3踊り)の動きを足したものとする。”という、内容になっ
ていたと記憶する。理由を執筆者に、きちんと確かめた事が私にはないので、
現時点で以下、憶測であるが、

水無瀬兼成の将棋部類抄、島本町教育委員会発行(2014年版)冊子”象
戯図”内の、摩訶大大将棋の夜叉の動かし方の、ルールを示した部分の、
理由づけに関して、高見研究室においては、その時点で失敗したため

であると考えている。なお、何故摩訶大大将棋の夜叉が、斜め2歩、前1歩
なのかについては、泰将棋の作者(私見だが、水無瀬兼成)にも、判らなか
ったのだろう。羅刹の、前に行けない金将の動きに、斜め前に3歩を加えた
動きと類似の、上記の大阪電気通信大学新方式と同じく、前に行けない金将
と横に3歩の動きを足したものに、夜叉のルールを代えていると、将棋部類
抄から見て取れる。
 では、この水無瀬兼成の将棋部類抄、島本町教育委員会発行(2014年
版)冊子”象戯図”内の、摩訶大大将棋の夜叉の動かし方のルールは、本当
に、理由づけが不可能な、間違ったルールなのであろうか。最初に私見を書
くと、

理由づけは、可能

だと私は考える。つまり、

夜叉を斜め2歩前1歩にしたのは、叉の字から来ており、一画目のフの形を
ノに置き換えた図形で、メ型の交差点に、駒を持ってきたときの形に、動か
し方ルール図が、見えるようにしたもの

と、私は推定するのである。そもそも、摩訶大大将棋の踊りルールは、
高見研究室の推定するように、自駒も跳び越せる、相手駒途中喰いの、跳び
ルールだったのであろう。従って、狛犬、夜叉、羅刹、金剛、力士は、3踊
り程度で、前方か斜め前方には、少なくとも踊れるルールに、作者は調整し
たはずである。羅刹の対駒が夜叉であるが、上記の攻撃力条件でかつ、夜叉
が羅刹の、対にふさわしい動かし方ルールは、一見すると考えづらかっただ
ろう。

しかし、たまたま摩訶大大将棋の作者は、夜叉の叉の字を象ったような、動
きのルールにすると、夜叉のルールとしてすわりが良いのに、賢明にも気が
ついた

のだろうと私は見る。その結果、水無瀬兼成の将棋図の摩訶大大将棋に、
書いて有るとおりに、夜叉のルールは、最初から作られたと、私は考えるの
である。つまり、将棋部類抄録、島本町教育委員会発行(2014年版)冊
子版の摩訶大大将棋の、夜叉のルールの点打ちは、少なくともでたらめでは
無いと私は見ると、言う事である。ただ、不幸にして、この作者のアイディ
アに、その後気がつく者は少なく、”羅刹と対の駒のルールにしては、

夜叉のルールは不自然”と、後世の方々には、概ね誤解されてしまった

のではないか。そのため、摩訶大大将棋の駒も、取り入れて作成されたと
みられる、(水無瀬兼成作が、一部で疑われている)泰将棋の夜叉が、
羅刹と類似の、大阪電気通信大学新方式の夜叉の動きに、変更されてしまっ
たのだろう。なお、摩訶大大将棋と泰将棋の夜叉の動きを比べると、

摩訶大大将棋の夜叉としては、オリジナルが勝っている

と私は私見している。替えると、夜叉が主としてディフェンス駒になり、
ディフェンスが強すぎると、私は思うからである。泰将棋のケースは、
駒数が摩訶大大将棋より多く、攻め駒も多いので、夜叉の動きを変更して
も泰将棋に関しては、影響が無かったのだろう。従って、以上の推定は、
私には、現時点で充分に、もっともらしく思えるので、

摩訶大将棋連盟が作成した、摩訶大将棋のルールブックの古いページで、
夜叉の紹介は現行のままで良く、新しい高見研究室の説に、とり替える
必要は、無い

のではないだろうかと、私は考えるという事になる。(2017/10/06)

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