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歩兵段差3段差、桂馬8段差の将棋に旦代問題は無さそうである(長さん)

前回に続いて、以下は平安小将棋の、後手真似駒組による仕掛け直前の行き
詰まり問題、”旦代問題”の話題である。本ブログでは、歩兵段差が4段差
である、9×9升目36枚制の標準型平安小将棋でも、桂馬が、相い当たり
にならないように配列すると、旦代問題が回避できるのではないかと、既に
示唆した。これは、桂馬の相当たりが、行き詰まりの主要因になるとの説に
とって有利ではあるものの、逆に、歩兵の段差を奇数にしても、桂馬が相い
当たりにすると、旦代問題が発生する事を示さないと、説得力がるとは
言えないと考えられる。
 そこで、今回、以下のように、8筋の将棋で歩兵を3段差で配置し、
間に2段空升目を配置した配列で、かつ、盤を10段に広げ、桂馬の一方を
退けさせて、互いに当たるように配置して、後手真似駒組(線対称)を目指
したら、どうなるのかをチェックした。

⑧⑦⑥⑤④③②①
口口口口口口桂口一
香桂銀金玉銀口香二
口口口口口口口口三
歩歩歩歩歩歩歩歩四
口口口口口口口口五
口口口口口口口口六
歩歩歩歩歩歩歩歩七
口口口口口口口口八
香口銀玉金銀桂香九
口桂口口口口口口十

(駒は一段から四段が全部、後手。
七段から十段が全部、先手のである。)

結果は、

このケースには、旦代指摘の行き詰まりが、回避できる

となり、

私の説は崩れた。

桂馬の相当たりと、歩兵の偶数段差配列が、どちらも存在するときに初めて、
旦代の行き詰まりは起こるようであった。
 この事から、旦代の問題は、9×9升目36枚制の標準平安小将棋の初期
配列を、なんらか複数の方法で、少し変えていれば、回避出来た問題と、み
られる。私は最近、”この将棋が朝廷将棋であったための強固な固定”との
仮説を、このブログで一例として表明したが、少なくとも古代~中世には、

標準型の平安小将棋は、初期配列を変えさせない、よほどの事情が有った

に違いないようである。(2017/11/01)
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