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飛鷲と角鷹の斜め前と前。一歩で止まれるルールの頻度(長さん)

以下、中将棋と泰将棋に有って、大将棋等には無い駒なので、本ブログ
の主体からは、少し外れるが。駒数多数将棋のポピュラーな駒に、飛鷲
と角鷹がある。
 web上では、踊り型のこの駒の、隣接升目止まりを許すルールも、
有力に存在するようなのだが、”1目は踊らず”を示す、史料も多い。
中将棋の指し方(岡崎史明著・1970年)が、代表的であろう。
松浦大六氏所蔵の象戯図式でも、「隣接升目は付き抜くか、居喰いで戻
る」という表現になっていて、”1目は踊らず”の類のようにも見える。
水無瀬兼成の将棋纂図部類抄の、中将棋の図の後の注釈部にも、飛鷲と
角鷹の項目があるが、

”2目歩む”となっていて、自駒を飛び越せ無さそうである点が、示唆
されているが、1目目で止まれるかどうかは、踊りの説明ではないから
観点が違っていて謎

だとみる。中将棋連盟のページでは、1目止まりの記載が無いが、”出
来ない”との、注記も特に無い。全体的に見ると、

飛鷲・角鷹は、もともと、それぞれ斜め前と前に関して、2踊り+居喰い
のイメージで、ルールが作られた駒の疑いが強い

ようである。
 更に前出の、日本将棋の元棋士で、亡くなられた岡崎史明氏の書、
”中将棋の指し方”では、
飛鷲と角鷹のパターンに合わせて、判りやすくするためだろうか。

獅子も1歩で止まれない

という形式のルール説明になっている。ただし、これは、

水無瀬兼成の将棋纂図部類抄の、狛犬のルール説明での獅子の駒の動かし
方の記載や、松浦大六氏所蔵の象戯図式の中将棋の獅子の、ルール説明
文の記載とは、明らかに合って居無い

と、私は認識している。獅子は、狛犬と同格であるために、”1目踊り
でも、要にて用いる事ができる”に、古文書ではなっているはずだと、
少なくとも私は、思っているという事である。ただし、獅子の1目止まり
がNGなら、

別の隣接升目を跳び越えてから、目的地の隣接升目に移動した事にすれば
良いだけなので、どちらのルールを取っても、実は問題が無い

のかもしれないと、私は思う。
 そこで話は戻るが、

飛鷲が斜め前の隣接升目で止まれなかったり、角鷹が前に一歩で止まれ
ないと、獅子とは違って、中将棋の詰め将棋を考えたときに、特に大きな
影響が出てくる

と思う。
たぶん、”1目踊りはNG”派が多数を占めていると、私は予想するのだ
が。和漢三才図会の中将棋の所等で、どうなっているのか後で、ゆっくり
調べてみて、違っていたらまた、本ブログで論じようと思う。
(2018/01/07)

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