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朝鮮半島で指されるチャンギは、なぜ将棋と書くようになったのか(長さん)

本ブログでは、ゲームの歴史を解明しやすいように、チェス・象棋・
将棋系ゲームは、クイーン駒が有るものを、チェス類、イスラム・
シャトランジ型の、猫叉副官のあるゲームと、それがゲーム性という
点で、砲駒を含んで高度化した類を象棋類、近王型の将駒の多いゲー
ムを、将棋類と表現している。従って、西洋チェスや、それをルー
ルに取り入れ、たとえば龍王動き型の副官の有る、モンゴルのナショ
ナルゲームはチェス類、中国シャンチー、朝鮮チャンギ、東南アジア
の、通常チェス系とされる、盤升目型のゲームは象棋類、日本将棋や、
恐らく宝応将棋は将棋の類と、独自に切り分けて表現している。なお
インドの原始的な二人制チャトランガは、将棋類に最も近いと、ここ
では考えている。また、タイのマークルック(マックルック)は象棋
だが、ゲームが進むと”猫叉駒”が出来やすい、黄金・金将ゲームの、
痕跡が、色濃く残った将棋関連ゲームと、ここでは見ている。
 ここで本ブログの全く独自な、イスラムシャトランジを象棋と見る
見方は、中国で、象棋と天文学が唐代に混合したのは、オリジナルが
イスラム・アッパース朝に起源があり、中国は単なる輸入先と、独自
に見ているからである。”象棋の駒の動きが、日月星辰に則る”と、
日本式には象棋の”象の心”が訳される、”中国の中華象棋思想”は、
確かに中国の方が後には盛んだった。が、イスラム・シャトランジが、
イスラム・アッパース朝等で、盛んに指されるようになる、少し前の
8世紀の後半に、プトレマイオス著のアルマゲストが、国王の陣頭指
揮で、アラビア語に翻訳されたのが、思想発生の発端だったというの
が、本ブログ独自の見方だ。従って、イスラム・シャトランジも象棋
類と、ここでは分類するのである。西洋チェスのナイトが、八方桂馬
動きなのは、”日月星辰の動きに則っ”て、イスラム・アッパース朝
の、ゲームデザイナーや棋士が、そのようなルールに、桂馬から変え
たためと、ここでは独自にみる。つまり本当はどちらかと言えば西洋、
オリエント地方起源の、象棋の駒=星辰の動き思想はそのため、地理
的に近い西洋チェスにも、その影響が今でも残っているのだが、H・
J・R・マレー等を除いて、余りに昔の話のため、最近では気が付く
者も少なくなったと、本ブログでは、独自に見ているという訳である。
 しかし何れにしても各国の将棋は、それぞれの国の中で、固有の事
情で、ゲームの名称や、ゲーム名称の文字での表現が、なされている。
本ブログの分類で、鋭く矛盾してしまうのが、表題の、朝鮮半島で指
される、

チャンギの漢字が、将棋である点

であろう。にもかかわらずここでは、朝鮮将棋は、将棋類ではなくて、
象棋類に分類し直している。すなわち、本ブログでの分類は、
朝鮮チャンギには、将という名称の駒が露には無く、士はイスラムシャ
トランジの副官または、大臣駒と、ルールが同じであり、それに包を
入れて、ゲーム性を高度化した、中国シャンチーの類とみるからであ
る。
 何れにしても今回は、そこでゲームのチャンギが、

チャンギと発音しその漢字が”将棋”である

点を論題にしよう。ただし今回に限り、以下には調査の結果の答えで
はなくて、調べる前の、本ブログの予想を書くことにする。
たぶん、チャンギを解説したハングル語のサイトに、理由が書いてあ
るはずだと思う。だが、とにかく何も見ないで、答えの予想だけ先に
すると、

象戯よりも、将棋の方が、つまり象より将の方が、漢字としては高級
感があると、李氏朝鮮時代、日本で言う安土桃山時代の頃に、考えら
れたので、象戯等から変更し、将棋に固定されたと予想

する。後でゲーム史のハングルサイト等を探して、答え合わせをして
みようと思う。
 こう、当て推量できるのは、ようするに

日本将棋が、日本象戯という字にならなかったのは、上の理由だから

である。象より将の方が日本語で言う、”ショウ”の音のあて字とし
て、高級感があったので、我々の国の将棋は、象戯では無くなったと
見られる。将駒の数が、隣国の類似ゲームに比べて、多かったので、
我々の国のゲームについては、偶然適切な選択であったようだ。その
ため明治時代以降には、それも引っ掛けられて、この字が、更に普及
したのであろう。そして、恐らくだが、朝鮮半島での”チャンギ”も、
象より将の方に、イメージとしての高級感があると見るのは、極東な
ら、日本でも朝鮮半島内でも、多分同じ感覚だったと予想する。
 そこで先ずは、”高級感”が原因と、表現してみた。手の空いたと
きに、チャンギの漢字である、将棋の字への確定の由緒について、実
際に詳しく、調べてみたいと思っている。(2018/07/03)

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