SSブログ

中将棋96枚制成駒4種だけタイプの制限持駒将棋のチェック(長さん)

前に、中将棋で獅子の位置が狛犬、鉄将が有って96枚、
成りは現代と同じで、5段目~8段目の相手の、走り・跳び駒
取りを掛けるときのみ、持駒を二歩を除いて自由に打てる、
持ち駒中将棋ゲームの一種を紹介した。オフェンスが、少し強
く、成りを水無瀬兼成の将棋纂図部類抄記載の後期大将将棋型
の、酔象、麒麟、鳳凰、歩兵の4種だけにする、改良が必要と
の結論だった。また、そもそも、

狛犬型中将棋は、獅子型中将棋に比べて、攻めが大味で、
獅子の中将棋に比べて、狛犬中将棋が優れるという可能性は
余り無い

との旨、述べた。
 そこで今回は、

成りを、後期大将棋、あるいは神奈川県鎌倉市の鎌倉の、
鶴岡八幡宮境内出土駒のパターンといっしょで、

酔象が太子、麒麟が獅子、鳳凰が奔王、歩兵が金将に成るだけ

に変え、

更に、狛犬駒を、獅子に戻して、さらには、獅子に関する特別
な規則も、通常の中将棋と同じにして、その上で、中段の相手
走り駒および跳び駒には、取りを掛ける目的で、持ち駒を二歩
にならなければ、自由に打てるという、制限持ち駒将棋を、やっ
てみたので紹介しよう。
 ちなみに駒の数は、前の狛犬中将棋と同じく、鉄将を猛豹の
位置に置いて、猛豹を一つ升目を上げた、96枚制で、
言うならば、鎌倉市御成町の、今小路西御成小学校遺跡ゲーム
センターに於いて、

鎌倉末期または南北朝期に、刃傷沙汰になった将棋の、制限持
ち駒ルールのゲーム

である。なお、獅子に関する特別な規則は、前に紹介した4条
タイプのものを用いたので、この将棋でも刃傷沙汰になる点は、
変わりが無いはずである。なお、防御力を増強させる必要が
有るので、この将棋でも、

”まうこ(盲虎))は、近くへ行くが、上はゆけぬ”とする。

 以下に、初期配列の写真を示す。

持駒中将棋96.gif

手前が、オモテ面の配列で、中将棋で猛豹が移動し、鉄将が有
るのがお判りだろう。向こう側が、ひっくり返した成り面を示
したもので、成る駒が4種類に限定されているのが、同じく判
るはずだ。
 この将棋を一局指してみると、以下のような終了局面になっ
た。この局面で、後手が勝ち。寄せ合いは激しかったが、中段
に走り駒を残してしまう、失策を先手がしてしまったため、勝
負が付いた。

持駒中96終.gif

 結果からみると、

この将棋は、攻撃力(オフェンス)が少し、強すぎ

であった。理由は、成りを弱くした分を、

獅子に関する特別な規則のある、獅子の存在が、帳消しにして
余り在った。

 調整するとすれば、盲虎と角行の間に、摩訶大大将棋の横飛
か、大局将棋で成らない横猪を入れて、仲人を抜いた、外見か
らして、普通の中将棋ではない、将棋に変えるしかなさそうだ。

獅子に関する特別な規則の有る獅子の存在する中将棋は、持ち
駒将棋化するのが獅子の攻撃力が強いために、調整が中将棋の
カテゴリーをはみ出してしまい多岐になり、その点で難がある

ようだった。
 我々が中将棋と、普通に認識する日本の将棋は、持ち駒ルー
ルにしにくい将棋で有る事が、私にも今回確認できた。
(2019/01/21)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー