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普通唱導集大将棋に鼠と兎駒が無い訳は弱いだけか。(長さん)

本ブログのこれまでの見解によれば、普通唱導集時代
の大将棋に嗔猪と、猛虎、飛龍が有るのは、定説や
唱導唄の内容から証明済み。恐らく鬼門の守り神の
システムに合わせるため、牛、狼、猫、豹駒の中では
猛牛だけが存在。鼠と兎駒が無く、嗔猪と飛龍が脇固
めになっているのは、鼠や兎では、合戦のキャラとし
て小型で弱い動物に、なりすぎるために外した、との
論であった。
 今回はずばり、

これは間違いだった

という内容の話をする。鼠と兎駒が無い原因は、正確
には、本ブログの見解は理由のうちの一部でしか無く、

主力原因は、別に有った

というものである。回答から書いて、説明をいつもの
ように、その後で述べる。

風水の方角の文字記号で、丑寅の”艮”と、角度で、
75度離れていて、方位の円周360°のの1/5の
角度の72°に近いので、亥である猪と、辰である龍
を使い、途中の子である鼠駒と、卯である兎駒は入れ
なかった

のである。
 では、以下に説明を加える。
 ようするに、猛牛と猛虎は、もろに鬼門方向の守り
神。嗔猪は、それらの神を作り出す相生の元神。飛龍
は、丑寅駒によって作り出される、相生の後神といっ
たところなのであろう。五行説では、しばしば方位を
表すのに使われる図形の円を使って、その中に角度で
72度で、木火土金水を入れれば、五行説の相生を図
形として表す事ができる。特に、この表現は日本で流
行ったと、私は聞いている。そこで、
どれでも良いが、たとえば火の所が鬼門の艮だとする
と、そこから風水で表した、方位の円を、五行説の説
明図形の円と同一視すると、火を生じさせる木がある
点から、方位の円に見方を変えて角度の3度手前に、
亥の中心が有るし、同じく火から生まれるとされる、
土がある点から、方位の円に見方を変えて角度の3度
先に、辰の中心が来る。元々24方位の風水方位記号
で、艮なり亥なり辰の占める幅の角度は、角度で
±7.5度で角度の3度より大きいから、

木の位置に猪の亥が有り、火の位置に艮が有って、艮
は丑寅に挟まれており、土の位置に龍の辰が有る

として、良い事になるという事だろう。つまり、

子の鼠と、卯の兎は、艮の位置からみて、五行の1コ
マ分の角度の72度に、まだ達しないので、普通唱導
集大将棋の2段目小駒に、加えなかったという理由付
けが成り立つ

というわけであろう。
 むろん、大大将棋を見ても判るが、鼠は弱そうなネー
ミングであり、成りを”古蜀国のホトトギス”と洒落
る事によって、ようやく入った駒であり、兎に至って
は、和将棋で、走兎が入るまでは、兎駒は作れなかっ
た事から見ても、

将棋の駒として作りにくい、弱すぎる動物ではあった。

だから、風水の方位と五行の配置から来る角度の72
度間隔を口実にして、虎と牛の他には、猪と龍が有れ
ば、普通唱導集時代の大将棋には、それで充分間に合っ
たというのは、鼠と兎が元々弱かったので、幸運だっ
た事も確かだろう。
 ただし、鼠と兎を入れなくても良いということに関
する

”理論付け”は、当時は陰陽道から持ってきた

と考えた方が自然だ。
 だから、それに気づかず、鼠と兎が入って居無いの
は、単にそれが弱い動物だったからだと考えていた、

本ブログには、基本的なミスが有ったと、言わざるを
得ないのも確か。

以上のように、結論できるように私は思う。(2019/03/15)

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