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後期大将棋での普通唱導集唄第2節記載受け方標準(長さん)

以前に、後期大将棋で、普通唱導集の大将棋の唱導唄
第1節の攻撃を、普通唱導集の同じく大将棋の唱導唄
第2節で無理やり合わせて受けるケースは、桂馬を、
悪狼に交換すれば、一応可能との事を述べた。しかし
ながら、無理やり合わせるという事は、本来の受け方
がある事を意味している。今回は、普通唱導集の
大将棋の唱導唄第1節攻撃を、後期大将棋では、ノー
マルにはどう受けるのかを説明する。結論を書くと、

6段目の仲人地点ではなくて、4段目の横行ないし、
3段目の猛牛の、陣内地点で相手の奔王、龍馬、角行
の斜め走り攻撃は、受けるのがたやすい

という事である。
 では、以下に説明を続ける。
 15×15升目130枚制の後期大将棋の初期配列
は、再度掲載すると以下の形である。

後期大将棋STD.gif

 そこで、この初期配列形から、後手に”搦ラメ(二)
角行角行奔王龍馬龍馬ガ、仲人横行猛牛反車ヲ(一)、
反車香車が耳を破り飛車を退け”ようとする作戦を、
させてみる。普通唱導集の大将棋の唱導唄第2節では、
この右袖に対する攻撃に、先手は”仲人の位置に嗔猪
を並立させ、悪狼を昇らせる”はずだが、実際には、

嗔猪は、横に寄らせて横行を下から支えるはず

である。

後期大将棋引付受.gif

上の陣形では、仲人を守っているのはせいぜい竪行だ
けであり、主力は、横行の有った位置を、予め避けた
横行自身と、嗔猪が、鉄将を捨て駒にする事によって

味方陣内で支えている点が、普通唱導集の大将棋の
唱導唄と大きく違っている。

実際には、普通唱導集の大将棋の唱導唄の2節に比べ
て、上の先手右袖の陣形は、組むのが

より簡単

だ。実際この後、後手が、”搦ラメ(二)角行角行
奔王龍馬龍馬ガ、仲人横行(鉄将に交換)猛牛・攻撃”
を決行しても、以下の結果となり、後手は、奔王、龍
馬、角行を全て失うが、先手陣の守りはほぼ、びくと
もしていない。

後期大将棋引付受結果.gif

 この陣は、実は普通唱導集の大将棋の唱導唄第2節
に唄われた、仲人と嗔猪とこのケースは、悪狼をくっ
付けて支えるやり方より、特に強い陣ではない。しか
し、後期大将棋の場合は、ディフェンスが元々充分堅
いので、もともとこうした守りは、過剰なだけだ。
だから標準的には、後期大将棋では、普通唱導集の
大将棋の唱導唄第2節流に、”(右)仲人と嗔猪の腹
を合わせる”ような受け方を、わざわざないはずなの
である。
 このように、15×15升目130枚制後期大将棋
が、普通唱導集の唱導唄と合わないのは、戻って

初期配列に空升目が多いために、陣内で駒の移動も
でき、もともと陣はいろいろ作りやすいのもあるため

だと考えられる。それに対して、
本当の普通唱導集大将棋は、初期配列で、駒がびっし
り詰まっていたので、陣外の仲人位置で、相手の攻撃
を支える、

”大将棋の常識から見て不可解な陣形”を普通唱導集
大将棋第2節で敢えて取っているように唄われている

と考えられるという事である。
 以上のように”搦ラメ(二)角行角行奔王龍馬龍馬
ガ、仲人横行猛牛反車ヲ(一)”攻撃は、後期大将棋
に当てはめようとすると、そもそも普通の受け方が、

味方陣内で、駒の組み替えがしやすいために

普通唱導集の大将棋の唱導唄の第2節のように、6段
目に在る、聖目外の仲人の地点になるとは、とても考
えられない。
 以上のような理屈により、普通唱導集時代の大将棋
が後期大将棋だというのは、”地球の周りを太陽が回っ
ている”という論に、匹敵する程度の不自然さがある
ように、少なくとも私には感じられる。つまり、

”大駒は引き付けて受けよ”との将棋の格言は有るが、
”大駒は出向いて行って受けよ”という格言は、通常
は、”わざわざ”という事だから、するとは思えない

という事である。(2019/07/26)

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