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2010年頃出土の松江城下町遺跡将棋駒情報(長さん)

島根県松江市に西暦2011年にオープンした
松江歴史館は、松江城下町遺跡の中の堀尾氏
時代の家老、佐々氏の屋敷内の少し西にあり、
そのたぶん東側の、現在敷地内とみられる地点
から、歴史館が建設される、直前の発掘調査で、
将棋駒が少なくとも4枚出土している。
 一部、そのうちの2枚が、web上、
松江歴史館のページで、展示物検索をすると、
見る事が出来るようである。

飛車(1)、成り特殊書体”金”銀将(1)、
成り未発表の香車(2)の構成

となっている。
これらの遺物は順に、成り未発表飛車に松江市
27、成り特殊書体金銀将に松江市28、
細長の成り未発表香車に松江市11、
通常形成り未発表香車に松江市16との番号が
付いているとの情報が、web上に別に有る。
成立は、西暦1634年~1637年の江戸時
代前期と、同松江市歴史館では発表しているが、

少なくとも数十年、あるいはそれ以上、前の駒
に見えるという点に特徴が有る。

香車が細長で、江戸時代風では無いからだ。
 また、webの該当ページを見てもらえれば、
判ると思うが、銀将の字が左に偏っており、
また裏の金の書体も独特で、

比較的達筆の地方の書家が、江戸や京都や大坂
の当時の大都市の規格の決まった将棋駒など
無視して、自分の知っている将棋駒を、それな
りにカッコよく作った

という感じである点に、大きな特徴が感じられ
る。仙台城の出土駒も、歩兵が兵だったりして、
当時は、将棋駒の全国規格など、都市部でしか、
通用しなかった事が、よく判る将棋駒の別の例
である。
 特に、web上でも紹介されている、細長い
香車は、成りが”と”なのか、”ケ”なのか、
”金”なのか、定かでないが、今の駒に近い
香車からは、相当に形が外れ、

細長い江戸時代の香車が、出土する事自体、
珍しい

事である。松江市27の飛車、松江市16の香
車が、松江市歴史館のページでは落ちているの
が残念である。が、このwebのページの特に、

松江市11の香車には、チェックしてみる価値
が有る

と感じられた。佐々氏にとっては都会の流行よ
りも、戦国時代からの、先祖伝来の習慣の心の
方が、当時は恐らく大切だったのであろう。
(2019/09/29)

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