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江戸時代の屋根板の将棋駒名墨書(長さん)

将棋駒は、太宰府の木簡等の例は除けば、1枚
づつ、バラバラに出るので、初期配列に関する
情報が欠けている。しかし、将棋の配列図が、
落書きで書かれて残る例は、探せば有りそうだ。
 以下は、福井県文書館の下のページに有る
もので、18世紀の将棋の最下段の初期配列が、
今と同じである事を示している。

福井県文書館 収蔵資料紹介 これまでの展示
2015年(平成27)7・8月。福井の春日
神社の屋根板(江戸時代、西暦1774年成立)

実は、この板には、疫病と大火の記録が、この
裏側に記載されていて、そちらの方が貴重だと
されているようだ。このwebの将棋駒名に、
福井県が注目している様子は、余り無い。情報
という無体物の価値については、有体物に比べ
て、まだまだ注視されない傾向が、存在すると
いう事かもしれない。

福井春日神社屋根板.gif

なお、一番下のはわかりにくいが、たぶん銀将
と書いて、出来が悪いので消したつもりなので
あろう。
 18世紀には、日本将棋なのは自明だから、
この板自体には、大きな価値は無い。しかし、
今でも江戸時代程度の屋根が、神社に残ってい
る例があるらしく、将棋駒自体ではなくて、屋
根板なために、駒名が一つだけでおしまいとは、
限らない事がありそうだ。
 もっと古い例が福井県等に仮にあるとしたら、
言うまでも無いが、とんでもなく貴重な史料が、
埋もれていた事に、もしかするとなるのかもし
れない。何と言っても福井県は、出土駒の名産
地だからだ。(2019/12/04)

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