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おおしょうぎに高段者の接戦という意味は有るか(長さん)

本ブログの表題が、”だい将棋”になっていて、
大将棋になって居ない理由を今回は話題にする。
 当初の理由は私の耳に、”大将棋”と書いて、
”おおしょうぎ”と読む場合『高段者の対局で
接戦の、熱のこもった日本将棋の事を指す』事
があり、それと区別する必要があると考えた為
であった。つまり、同じ将棋史でも、全く時代
の違うカテゴリーのブログであると、情報の
捜索者が誤らないようにするための、処置の
つもりであった。
 なお、本ブログでは、大将棋という日本語は、
多くの中型・大型国語辞書レベルでの通常の意
味で現存しない。専門的な大型事典でようやく、
”だいしょうぎ”の読み説と、一部の中型辞書
で”おおしょうぎ”の読み説とが、私の確認で
は1冊づつある。更に百科辞典様の国語辞典に、
”どちらも可”と書かれている物が有ると見る。
 具体的には、以下の通りである。つまり、
広辞苑では大将棋は、”だいしょうぎ”と読む。
新編大言海の大将棋は”おおしョうぎ”と読む。
また、小学館の日本国語大辞典には『大将棋
には”だいしょうぎ”の読みと”おおしょうぎ”
の読みが、それぞれ両方ある』書かれている。

以上から、どちらでも良いとの見方をしている。

 プロの日本将棋の棋士が、接戦で白熱した良
い将棋を指しているという意味で、大将棋を
”おおしょうぎ”と表現しているので、どちら
でも良い、古代~中世の駒数多数将棋の一種の
大将棋と書かれるゲームに関して、読みが2つ
有る。そして一方は、近代の用語と同じだが、
他方が、日本将棋の観戦記用語とみられるもの
と読み方が、たまたま違う事を利用して、

区別のために、大将棋を表題でだけ”だい将棋”
と記載している

という事情である。
 だが、主として日本将棋連盟棋士の指す、特
定の将棋一局について”おおしょうぎを指した”
等の記載は、最近少ないようで、

空耳の疑いがある。

そこで今回、web上でチェックしてみた。
以下の所に有るとの事のようである。

西暦1982年夏発行、将棋天国No.14
の中の記事で、”特別企画大山康晴十五世名人
に聞く”の中の、後半宮崎氏の発言部分。

確かに、最近の情報はヒットしないので、既に
日本将棋連盟等から観戦記者へ『おおしょうぎ
という読みでの大将棋という表記表現は”横綱
将棋”とか”大勝負”との言い方が適切なので、
使わないように』との旨等の、通達等が出てい
るとすれば無用の懸念となる。よってそうした
通達の情報が確認されたら、本ブログの表題も
”大将棋”表記へ変更しようと考えている。
 また、”とても神業とは思えない、てんじく
おおしょうぎを指し・・”と言った表現は確認
出来ない。ので以上はゲーム種として、大将棋
だけの問題だと私は考える。
 最後に蛇足だが、大将棋と大将とでは、その
熟語の要部の”将棋”と”将”が、”ゲーム”
と”人間”とで別概念なため、本ブログでは、

大将の読みから、大将棋の読みが類推できると
いう便法は取らない。

なお、大将については、本ブログで前に述べた
通り、豊臣秀吉は、後陽成天皇の問いに答える
ときには、”大坂の征夷大将軍”の意味で、
”おおしょう”と読んでいるという説を採る。
しかしながら日葡辞書作成時、ポルトガル人に
大将の読み方を教えた日本人は、”おおしょう”
でも”たいしょう”でもなくて、”だいしょう”
と読んでいたと、同辞書で確認している。

つまり”大将”については、安土桃山時代から
江戸時代草創期にかけて、読みが混乱していた

というのが実体と、私は認識する。(2019/12/25)

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