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2020年時点での後期大将棋の現状推定(長さん)

本ブログの論では、現行の大将棋、すなわち
後期大将棋の極めて薄い痕跡は、ほぼ明治時代
に成立し、成りに関して悪狼、嗔猪、猫刃、
飛龍、猛牛、桂馬が金将成りである事を、主な
特徴とした、中将棋ルールの援用タイプという
事であった。今回は半ば、余興で作ったとみら
れる、web上ユーチューブ動画(マニア向け)
の大将棋の紹介を素材にして、本ブログの論を
検証してみる。回答から書く。

最も人気が有るのは、wikipediaで、
web上で普及度の高い、世界の将棋ルールの
後期大将棋である事が判る。

では論を開始する。web上ユーチューブ動画
には、事実上指される事のない、現代の大将棋
を、遊び半分で、あたかも存在するかのように
論じた動画が、今では若干存在する。

どのように指すルールなのかは、動画の中では
明解に示していない例も存在する。以下の画像
は、そのようなものの一例であり、

詰め後期大将棋が提示されている。

ここから、この詰め将棋が成立するとして、
詰め将棋になるようにするには、細則に関して
どのようなルールで指す、後期大将棋なのかを、
類推してみる。

詰め大将棋21手詰.gif

上の画像の例では、以下のような21手詰めな
のではないかと、私には疑われる。
▲10三飛車(龍王に)成、△9一玉将
▲8ニ鉄将△同8二玉将▲9三龍王△8一玉将
▲7一と金△同7一玉将▲9一龍王△7二玉将
▲9二龍王△7一王将▲6一猫刃(金将に)成
△同6一玉将▲8一龍王△5二玉将▲7二龍王
△5一玉将▲7一龍王△5二玉将▲6二龍王迄
21手詰み。
 以上の事から、飛車が、龍王に成るルールで
ある。猫刃が金将に成るルールである。成りは、
相手陣に入ったとき以外については、相手陣で
相手駒を取ったときにだけ成る、中将棋型であ
る。悪狼が将棋纂図部類抄や、wikipe-
diaや、世界の将棋ルールの、いわゆる
平安大将棋の鉄将型の悪狼である。以上の事が
明らかである。従って、net上の後期大将棋
は、情報入手が容易な、wikipediaの
大将棋の項目から取ったと疑われ、かつ、成り
に関して悪狼、嗔猪、猫刃、飛龍、猛牛、桂馬
が金将成りである事を、主な特徴とした中将棋
ルールの援用タイプであると、推定できる。
 以上が、現実として”今に残る後期大将棋”
であると見なせる可能性が、最も高そうである。
(2020/04/05)

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