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なぜ3人以上の20n枚制日本将棋は流行らない(長さん)

日本に近代生まれた多人数の将棋ゲームとして、
国際三人将棋や、9枚×4人=36枚制四人将棋、
こちら亀有公園前派出所四人将棋が知られている。
このうち最後のゲームは、雑誌漫画に出てくる
架空のもので、80枚制のようだが、指された
記録は見当たらない。こんかいは、中国シャンチー
の歴史的なバージョン”n>2友象棋”とは異なり、
20n枚制のn>2人制日本将棋(持ち駒有り型)
が実際には流行らなかった理由について考察する。
回答から書く。

五角形駒は、敵味方の駒が180°互いに回転し
ていないと、意匠的におかしいから

とみられる。では、説明を開始する。
 事実としては国際三人将棋も36枚制四人将棋
も、日本将棋のように20×n枚制ではない。だ
から、

今の議論では考慮しなくて良い。

ただし、ヒントとして、

国際三人将棋の盤升目は6角形なので、

四角升目盤が、作りにくかったのではないか

という点を、最初に考えてみる必要がある。
 結論から書くと、作れるので理由にならない。
下に日本将棋用三人将棋の将棋盤の一例を示す。

3人将棋3角 .gif

この将棋盤で、60枚制三人日本将棋は出来る。
ただし、
飛車は中央地点で分岐できる事。
角行は自陣右袖から相手陣に走り込んだとき、必
ず右袖に突入する事。
桂馬は、図の自陣4筋四段目の地点から、相手陣
の方へ動いたときに”前升目に進んで左右前角に
跳ぶ”というルールではあるものの、図のように
黒丸と緑丸だけでなく、斜め前隣接中央升目に、
まず斜めに進んでから、前隣接升目へ進んでも良
いと考えて、ピンク色の升目へも動いてよい事。
日本将棋の持ち駒の歩兵の二歩の禁に関しては、
煩雑なため、それぞれの四角い領域の4段の縦筋
についてのみ、2歩を禁じる程度に、ルールを緩
める必要がある。ただし行き所の無い駒の打ちの
禁止についてはルールを更に工夫する必要がある。
以上のような点を、ルールに付け加えれば、対応
可能だと考えられる。
 また”着手は時計回りに行うが、王手を掛けら
れたときには、次の着手は、時計回りの左隣ゲー
マーに王手が掛かっているので無いケースには、
王手を掛けられた、右側のプレーヤーへ、順番が
戻る”。プレーヤーの一人が投了した後、そのプ
レーヤーの持駒は捨てるが、盤面の駒は玉将だけ
捨てて、他は残して”邪魔駒”にすると、2人将
棋になった局面での、寄せが複雑して面白い。以
上の細則を作れば、この3人将棋は、より面白く
なるはずだ。つまり盤形やルールについて、

日本将棋の3人将棋は、デザイン可能であり、本
来あってもおかしくないはずの物であると、考え
られる

のである。
 だが、このような将棋は実際には現存しない。
そして、それが何故なのかを考えてみると、
日本の将棋駒が五角形であるという事が、余りに
顕著に、ゆきわたっているため、王冠型7角形ま
たは、9角形型、原爆ドーム型のような、以下の
形の駒が作られにくくなっている
という、現実が浮かび上がって来るのではないか
と私は思う。

三人将棋用駒.gif

すなわち、五角形駒の場合、

相手との駒の向きが180°のときしか、意匠的
に、サマにならない

という事だと私は思う。つまり3人将棋のように、
120°だとすれ違い衝突だし、4人将棋だと、
相手の頭が、横腹に当たっている感じになって、
2人のときに比べて、闘争中のイメージを醸し出
しにくいという事があるのではないかと、いう意
味である。
 そして、それを防ぐには、頭を2また3またに
して、相手とぶつけるとか、半円同士の接触にす
る等しか、恐らく無いのだろう。
 なぜなら、

無理やり180°にゲーム途中で曲げると、誰の
駒だが訳が判らなくなる

ためである。恐らく、

駒の形のせいで、マージャンが行われた国である
にも関わらず4人日本将棋が誕生しなかっただけ

なのではないか。以上のように、私は推定するの
である。(2020/04/25)

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