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シャンチーの馬。走りだとして斜め前駒と何処で接触(長さん)

良く知られているように、中国シャンチーと
朝鮮チャンギの象、馬駒には塞象眼と塞馬脚
のルールがある。特に馬のケースは、ゲーム
を面白くするために、前方駒だけ邪魔になる
ようにしているのは明らかである。他方、
以前本ブログでは、走り駒は排除域に達した
攻め駒が相手駒を取るという、升目の1/3
単位で動ける将棋について言及した。
 そのときには、相手の複数の駒の排除域が
重なる領域に入る自駒は、複数枚取りが出来
るルールに、仮にだがしていた。しかし、考
えてみると、走り駒の場合、

最初に排除域に入った相手駒だけ取り、そこ
で停止する

というルールの方が、より尤もらしいのかも
しれない。ただし、そうすると

幾何学の点と直線の距離という、電卓が無い
と出来ない計算が必要

になる。今回は、とりあえず、その実体を
web上の情報や、数学の入門成書で把握し
て置く事にした。以下例として、中国シャン
チーや朝鮮チャンギでは、馬の脚を塞がない、
斜め前駒との間の、接触距離を計算している。
結論を言うと、

web上の、最接近点を求める計算式情報に、
今回のケースは、たまたま助けられた。

では、議論を開始する。
 そもそも、点と直線の距離は、大学受験で
著名な公式である。

distance(ax+by+c=0,
(x0,y0))=
abs.(ax0+by0+c)/√a^2+b^2

は、大概の成書に載っている。が、このケー
スは、

それとは別に最接近点の座標の情報が居る。

接触座標を求めて、攻撃走り駒が、移動し始
めてから、最初に排除域に到達する相手駒が
どれかと、何処で接触するのかを計算しなけ
ればならないからである。
 気体の状態方程式の議論で有名だが、将棋
駒を気体の分子に準えて、ここの将棋駒の半
径円の大きさは正方形升目盤を使ったとして、
各駒升目の35%と、例えばしてみる。今の
ケースは、問題が2次元世界だから、3次元
の場合より幾らかは、ましだ。そして、だか
ら排除域は、

相手側中心から70%の地点になるとして、
例えば具体的数値を一つ入れて考えてみる。

幸いだったが、最接近点の公式は、以下のよ
うにweb上に載っていた。

直線内最近点.gif

 多分だが、連立1次方程式の解法に従い、
直行する経路直線と、距離を求めるために下
ろした、垂線直線の交点座標を求めていると
みられる。
 話は跳ぶが流星雨の予想の為に、計算結果
を解釈するのにも、この計算は本来必要だっ
たはずである。以前、流星物質と地球の接触
について考えていた事のある本ブログの管理
人は、今の点の厳密な考察を怠けていて、前
世紀も含めてきちんとした事が無かった。

そのうち当然する必要があるよう

である。ともあれ、これさえあれば、3平方
の定理で、0.70接近ポイントは、最接近
時の直線上の位置と、点と直線の距離から求
めることができる。
 最接近点が、最も手前に来る相手駒を基準
に、直線の距離差の長さで、このケースには
第一最接近相手駒自駒最接近位置の0.7奥
まで、接触する相手駒をリストアップして、
0.7領域に入った接触点の座標を比較すれ
ば、討ち取る相手駒は特定できるはずである。
ようするに、経路直線にぴったり乗った相手
駒は、0.7接触点が、最接近位置から0.7
近く有って、かなり手前だという事である。
 無論、同率1位が発生したら、プレーヤー
に判断させるしか無いだろう。
 以下は薄くて読みにくいが、シャンチーの
馬が走りだと見立て、初期位置が(1,1)
で、(2,2)の斜め前相手駒に、0.7
ポイントが接触面だとして、接触する様子を
計算した例である。

衝突位置計算.gif

公式を作ろうかとも思ったが、このケースに
関しては、1ステップずつ確認しながら数値
を計算した方が、判り易すそうである。
 結局シャンチーの馬が(1,1)座標に元
々居るケースには、(1,2)の相手駒には、
距離で0.3559、座標で(1.159,1.318)
の点で70%円と接触する。が、
(2,2)の相手駒にも、距離で0.803、
座標で(1.359,1.718)の点で70
%円に接触する。だから本当は、前方の(1,2)
の相手駒だだけでなくて、(1,1)の位置
の馬については、(2,2)の位置の

斜め前の相手駒も、(2,3)升へ動こうと
している馬の足を塞いでいる

という訳である。ちなみに、本来移動しきる
(2,3)駒との距離は√5で、2.2360679・・
であり、0.7接触点とは1.536・・離
れている。ただし、前方の方が一番初めに接
触するので、3枚駒が居る場合は、実数升目
で連続的に走る、走り駒ルールに桂馬駒を変
えると、前方駒(1,2)を、優先して取り
去るルールにたとえばなるという意味である。
 何れにしても、走り駒の攻撃による最初の
接触駒が、今述べたようにして計算しなけれ
ば判らない、

駒の移動が、正の実数の歩数で出来る将棋は、
どの相手駒を捕獲するのかを、結果が電卓で
計算しなければ判らなくなる事がある。

そのため、対コンピュータソフトのゲームと
して以外の場合には、そうしたゲームの実用
性が、乏しい事は確かだろう。(2020/06/08)

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