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終局条件を点から線に変えた持ち駒ルール日本将棋(長さん)

以下、駒数多数将棋へも、完全持ち駒ルールを
導入する方法についての考察である。方法とし
て今回は、ゲームの目的を玉詰みから、最下段
の駒を一定度、排除する事に変えるという方法
につき報告する。ただしこのページでは、いき
なり駒数多数将棋には適用せず、普通の現行の
日本将棋で、終局条件(終端条件)を全く変化
させた将棋についての、チェックを報告する。
結論から言うと、

最下段を1段拡張して、11段9筋の将棋に変
え、最下段の嗔猪動きの相手駒を、その列から
3列まとめて排除すると、どの列を排除した場
合も勝ちとする

とすれば、かなり有望である事が判った。では、
報告を開始する。
 そのような将棋は、以下のような初期配列で
ある。

主権在民将棋初期.gif

この将棋では、仮に最下段の縦横歩みの嗔猪動
きの駒群は”国民”という駒名にしてみた。判
りやすい名前にするとすれば、ゲーム名は、
”主権在民日本将棋”である。その他の、駒の
動かし方ルール、成り条件、打ち駒ルールは、
日本将棋と同様とする。だが、

玉将は取っても勝ち負けに関係なく、また持ち
駒に出来、ただし成らない

とした。国民は逆に玉相当駒扱いであり、持ち
駒にはできないとした。この将棋の勝ち負けは、
冒頭に述べたように、

国民を捕獲しても押しのけても良いが、とにか
く、国民の居ない列を3筋、連続して作る事

である。つまり敵国の国民を、策士が策によっ
て分断させたら、勝利するというゲームである。
なお、日本将棋の指し方の大枠を変えないよう
にするために、新しい玉駒の”国民”は、弱い
動きに調節するのが必須である。
 さて繰り返すが、玉将は勝負に関係ないので、
囲っても無駄であり、相手の飛車と交換しても、
なんら構わない。斜めに歩めない国民駒を取る
か、別列に追い出す事の方が大切である。
 この将棋を指してみると、一例では以下のよ
うに、

全部の列に、満遍なく駒を進めて、それが匠な
方が勝利する将棋になった。

主権在民将棋指終.gif

 ところでこの考察は、日本将棋を改良するの
が、本当は目的ではなく、

本ブログで、駒数多数将棋が取捨てルールであっ
て、持ち駒ルールになれない壁を、排除するの
が本当の狙い

である。つまり、玉将という、下段の”点”が
ターゲットだと、玉駒が余り動きの速くない駒
である日本の将棋では、袖駒や、玉以外の最下
段駒が、戦闘に参加しないうちに終局になりや
すく、持ち駒ルールに変えると、更にそれが、
顕著化する。更には、それ以上の問題として、
玉傍にしか、駒の打ち込みの盤面変化が無くな
り易いという、見てくれの欠点を、本質的に克
服するのが目的なのである。
 本ブログでは、今述べた点から見て、駒数多
数日本の将棋の持ち駒ルール化は、原理的に困
難だというのが、今までの見解だった。
 しかしながら、玉駒という”点”を詰めるの
ではなくて、最下段駒の列という”線に穴を穿
ける”のがゲームの目的というふうに変えると、
この弱点が、克服される疑いがあるのではない
かと、最近は考えるようになった。
 今回の方法は多分だが、幾つかある駒数多数
将棋の持ち駒ルール化困難問題の、克服方法の
うちの、一法なのではないか。
 今の所、歴史的にこうした試みが行われた形
跡が発見はできない。それはたまたまであって、
将棋は社会全体として、武家支配の時代に隆盛
したゲームであるため、玉将駒を取る事を終端
条件する以外に、考えるような世論が、将棋の
発展期にたまたま弱かっただけ、だからなので
はないか。以上のように、私には疑われるので
ある。(2020/06/11)

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