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185升排除域99升目将棋の角筋は座標回転で不変(長さん)

前回までの所で、座標の人為的な取り方で局面
が本質的に変わらないような日本将棋を作る試
みとして、1升を99分割し、各駒の排除域を
7、9、11、13、15、15、15、
中央15、15、15、15、13、11、9、
7、の11単位升目を4列はみ出る15段組に
して、略円形であるため、攻撃に方向性の出に
くいと考えて、そのようなルールにした、99
升目日本将棋について考察した。実際にゲーム
をしてみると、相手駒を捕獲したときに、表面
域で停止させたため、その影響が大となり、
日本将棋と局面が整合せず、座標の取り方に、
局面現象が依存して居ないのかどうかを確認し
ようとしても、効果は良く判らなかった。
 そこで今回は、75°(15°)の走りが、
縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦×3+
縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦×1の56ステップの
繰り返し、
 30°(60°)走りが、
斜縦斜縦斜を5、斜縦斜縦斜縦斜を7として、
5、7、7、7、5、7、7、7、5、7、7、
7、5、7、7の97ステップの繰り返しで
0.00009の精度で近似できるとの知見に
基づいて、駒と盤の土台はそのままにして、
盤のメッシュとプレーヤーだけ、15°、30°、
45°回転させた日本将棋で、
▲7六歩△3四歩▲7八金△8八角成の最後の
△8八角成の手が、99升目日本将棋に於いて
7八の位置の金と、8七の位置の歩を、回転角
度を概ね15°ステップで変えたときに何れも、

ぎりぎりで後手角がすり抜けられるのかどうか

をチェックするという方法で、座標の取り方に
よって、局面進行が影響を受けていないかどう
かのチッェクを、

手動で行ってみた

ので報告する。回答から書く。
 ドンピシャ30°と15°という回転は

その回転自体で、駒が11升目に整数比で収ま
らないので、ぴたりとはその角度に出来ない。

なお30°は60°も120°・・も同じ。
15°は75°も105°・・・も同じである。
 しかし、排除域を前記の通りにして、99升
目にした場合は、幸運だったのだろうが、多少
間隔に差の有る15°刻みの座標回転に対して、

全部初期配列で、初手角道開けの7六歩をすれ
ば、ぎりぎりで斜めに角筋が通る形になる

ことが判った。では、詳細に報告する。
 升目が無限小に刻まれていないので、どうやっ
ても、30°と15°という、盤メッシュの回
転はできない。
 30°に関しては、30°.97前後になっ
ている(atn(0.6))。
15°に関しては、15°.25前後
(atn(3/11))にするしかない。
 更に、何れの角度の場合も、11升目を
1日本将棋升としたときの、1日本将棋升の、
差し渡しを、厳格に、同じ大きさにする事が出
来ない。
 0°のときを11として、45°のケースは、
11.314位(8×√2)。
30°のときには、11.66位(√136)。
15°のときには、11.40位(√130)
になっている。
 0°のとき、最も小さいので、”隘路な角道
の問題”は、その分多少は緩和される。その影
響は、頭の隅に置きつつも、とりあえず考察を
進める。
 45°のときには、7八の金と8七の歩同士
が16升目隔てて並ぶ。ので、間は15升あり、
排除域は7升同士で14升になって、一列長い
一本道が出来、そこを、2ニの位置から8八に
向かって、

45°の場合は角行が飛車の如くにすり抜ける。

 問題は、30°と15°の場合であり、

そもそも厳密には、30°.97と、15°.25
の回転なので、角行は、メッシュ上を、
30°の場合は15°、15°の場合は30°
では通過しない。

30°.97の場合は14°.03、
15°.25の場合は29°.75で走る

のである。その為冒頭で述べた、
30°の斜縦斜縦斜を5、斜縦斜縦斜縦斜を7
として、5、7、7、7、5、7、7、7、5、7、
7、7、5、7、7の97ステップの繰り返し
というパターンでは無くなり、

29°.75の場合は単に、7、7、7、7、7・・・
で良くなる。

また同じく冒頭で述べた、
15°の走りが、
縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦×3+
縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦×1の56ステップの
繰り返し、というパターンでは無くなり、

14°.03の場合は単に、
縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦縦縦斜縦縦・・・の
4つ組の単純繰り返しで良くなる。
 これは、タンジェントの値が、
29°.75の場合は単純に4/7である為。
14°.03の場合は単純に1/4になる為で
ある。以上の条件だと、下の図のように、何れ
も角筋は、7八の金と8七の歩を、

偶然と見られるが何れもギリギリですり抜ける

事が判った。つまり、4手目8八角成は、盤升
を24方向に回転させても、今回述べているよ
うな、略円形駒を使って、接触状態を1/11
升ステップで、チェックしながら進行させてい
る将棋に直してみると、現象が座標の取り方に
関係が無い事を、手動でチェック出来たという
事である。

日本将棋15度回転.gif

以上は15°.25の場合である。
 
日本将棋30度回転.gif

以上は30°.97の場合である。
 なお29°.75と14°.03の動きが、
それぞれ縦/横比で4/7、1/4である事も、
上両方の図から明らかであろう。
 以上の事から、メッシュの取り方が、小数点
以下1桁なだけであって、まだ粗いという問題
は当然有るが。円形駒同士の衝突というモデル
に近づけた拡張された日本将棋ゲームは、座標
の取り方に確かにあまり関係なく、角行が見か
け上、飛車になっても、14°.03、
29°.75走りになっても、現象・局面が同
様に進行するようなゲームに、なっている事が

電卓で計算しなくても、手軽に確認できた

という事になったのである。(2020/06/18)

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