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0.7半径を持つ駒群の第1接触駒を求める幾何計算(長さん)

以前、平面座標での点から直線までの距離と、
最接近点座標の計算公式について述べた。その
とき、最接近点座標の計算は、たいへん煩雑で
ある事を指摘した。が最近、初等幾何の成書を
読んでいて、最接近点までの距離に関しては、
厳密さを要求しなければ、比較的簡単に求めら
れるとの情報に接した。
 円外の点から、たとえば0.7半径の円の
2点で交点ができる直線には、
2交点すなわち、衝突点と脱出点までの距離を
PA、PBとして

PA×PB=一定

が成り立つというものである。証明が例えば、
講談社・ブルーバックス(2003)の
”パズルでひらめく補助線の幾何学”
(中村義作著)の初級編、問15に書いてある。
問題のレベルは、私立高校の受験問題でポピュ
ラーなもののようである。
 相手駒の排除域半径を0.7とし0.7×
0.7=0.5程度にアバウトに考えるとする
と、出発地点から相手駒中心点までの距離の
2乗をL2とすると、上記の式の定数は、
L2-0.5程度になるという事である。
(√L2+0.7)(√L2-0.7)=一定
だからである。なお、L2-0.5は、走り自
駒から相手駒へ、接線カスリ走りをしたときの、
接触点までの距離の2乗である。

私は後知恵を得たので何処かで見たような気が
して来たが、この公式自体は完全に忘れていた。

だから、相手駒中心点から走破線までの距離の
2乗が何らかの暗算で大体l2と出るとすれば、
L2-0.5+0.5-l2=

L2-l2が、スタート位置から最接近点まで
の距離の2乗とみられる。そして

√0.5-l2が暗算で出れば、

√(L2-l2)-√(0.5-l2)が、
衝突点までの概略距離である。√(L2-l2)
は、計算しているうちに誤差が出るので、常に
2乗ベースで議論を続けた方が良いだろう。
{アバウト√(L2-l2)}を使用して、
(L2-l2)-2×{アバウト√(L2-l2)}×√(0.5-l2)+(0.5-l2)
を計算した方が精度は良いので、実際にはそう
したい。その”2乗数値”の大小で、実衝突
する駒も判る事になる。

座標は、

角行型斜め走りのときには、増分が半分ずつ分
けであり、後√である。

 桂馬走りのときには、縦に4/5(80%)、
横に1/5(20%)ずつに分けて後√である。
 そうしてみると、

L2やl2を求めることが、苦にならなければ、
衝突相手駒の特定や、移動先座標の暗算が、
極端にめんどうとまではいかないのではないか。

と、この中学校の幾何を知って、私には以前の
本ブログの議論を、疑い始めたのである。
(2020/06/19)

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