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排除領域円でアナログ動ルール日本将棋に限界触問題(長さん)

以前に、ようするに日本将棋で、動きは0から
1歩まで自由、相手駒を取るのは升目の差し渡し
の7割半径の円に突入時で、1枚取ったらもう
取れない(今までの説明では、そこで止まる)
という、自然数歩みから実数歩歩み、ルールに座
標の取り方依存性無しという新作将棋について述
べた。暗算で、移動の座標変化を計算しながら指
す必要があるが、平方根の暗算が出来るようにな
れば、何とか指せるのではないかとの旨、述べて
きた。

今回は、新たに立ちはだかった壁について述べる。

深々と接触する相手駒とスレスレに接触する相手
駒の接触点までの距離が接近していて、しかも、

暗算なので有効数字が少ないときに、第1接触駒
を判定できない場合がある

という内容である。結論から言うと、直感的な第
2接触駒の接触点座標と、その第2接触駒の最接
近点座標の算術平均を取り、それより手前で、
直感的な第1限界接触駒が、

最接近点が0.7以下か、ないしはそれにかなり
近い距離で接触するカスリ接触のケースには、第
1限界接触駒を例外なく第1接触して、取り去る
駒にするという、補足ルールが必要

なようである。
 なお以下では第1接触駒、ないしは第1限界接
触駒と表現する相手駒は、自駒走り経路直線に
一番近くでその最接近点となる相手駒の事であり、
第2接触駒等とは、より奥の方で走り経路直線へ
最接近する相手駒という意味にしよう。
 では、説明を開始する。
 簡単な場合で、第2接触駒が真っ芯に自駒とア
タる場合で、第1接触駒が横カスリ接触である
場合を以下の図のように考える。

限界線接触問題説明図.gif

上図で、第1接触横カスリ駒は、茶色の円の中心
に有る、第2真っ芯接触相手駒の右側にあるとす
る。そもそも、
1)灰色の田の字領域以外では、第1接触駒は、
自駒に接触しない。
 排除円、ここでは半径0.7升より、最接近点
が大きくなるからである。
 次に、
2)第2接触相手駒の半径0.7以内の、茶色の
円の中に、第1接触相手駒は存在し得ない。
 すると、2)の事から考慮が必要なのは、
A’、A、Bの3領域である事が判る。
 そこで、
第2接触駒の自駒との接触点を中心に、
排除域半径(0.7)で図のように円を書くと、
3)A’のときには、第1接触カスリ駒が、
正常に第1接触し、Aのときに、第2接触駒から
の距離が遠いのに、

異常な逆転が起こる事が判る。

Bのときにも逆転が起こるが、第2接触駒との
距離差が接近してくるので、異常性は薄い。
Cの領域では、本来逆転するはずだが、第1接触
駒は第2接触駒の排除領域に入れないので、Cの
ような事は起こらない。
 以上の事が判る。
 そこで、Aの状態を問題にすると、

図形は縦横比が1:7前後で細長く、第1接触駒
の座標計算の精度に強く依存する。

従って、Aの領域の決定は、座標計算で平方根の
計算の有効数字が少ないと不確定的である。
 だから、

異常な逆転は、無いものとするという、補足的な
ルールが必要である。

 そこで補足ルールの一例としては、
4)このような第1接触駒が反対側から浅く接触
するケースには、真っ芯に近い第2接触駒の自駒
走行再接近点距離2乗と、接触点距離2乗の、
算術平均を取り、それより手前で第1浅接触駒が
接触する場合には、自駒走行直線との(最接近)

距離が0.7よりも概ね百分の1の桁で小さいと
いう計算になっても、0.7を越えなければ、
1位と2位の異常逆転は、起こらないというルー
ルを付け加える

という手が考えられた。
 このように計算誤差がシビヤに効いてくるのは、

たとえば天文学で、限界線星食を利用して、月の
位置座標の精度を上げる

等、応用では御なじみのものである。つまり、
限界星食や限界掩蔽で、天体の位置精度が上がる
のだが。このケースは逆に、暗算の為、有効数字
が少ない事の粗が、出てしまうという意味である。
 自然界ではレアーであるが、ゲームに於いては、
”相手の奥駒を取る手筋”として、常套手段とし
て、着手時選択される可能性が大きい。だから、
この点に関しての

ルールの取り方による局面への影響は、残念なが
ら、かなり大きいと予想される。

 今述べた補足ルールは、数学的に完全とは期待
できないが、

無いよりマシで、付け加える必要が有りそうだ。

 なお、今の説明では、第2接触駒が真っ芯の場
合を考えたが、すこし中心からズレル場合を考え
ると、以下の図のような感じになろう。

限界線接触問題説明図傾斜.gif

 第2駒接触点距離2乗と、第2駒最接近点2乗
の算術平均は、第2駒接触点距離と、第2駒最接
近点距離の算術平均と、結果に大差は無いだろう。
 この考えで、上の図のA領域の”反転”を、
例外的に無くしてしまえば、実際上は余り大きな
問題は、起こりにくいのではないか。
 なお2次元のケースは、3駒競合は、現実的に
起こらないように私には見える。3次元ゲームで
は、更なる考察が必要だろう。
 つまり将棋は2次元なので、たとえば、上の第
2接触駒への自駒の”突き刺し方”を、真っ芯か
ら外したケースで、第1接触駒と第2接触駒を同
じ側に持ってくると、接触逆転領域自体が、第2
接触駒の排除域飛び地のように、第2接触駒より
も遠い所に有るものの、今のルールで、切り捨て
られるので、問題が起こらない事がわかる。
 従ってこの方法で実質的に、誤差による、着手
の合否の問題は、有る程度までは解決されると考
えられるのである。(2020/06/23)

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