SSブログ

山梨県鰍沢町鰍沢河岸跡より、磁器製の桂馬駒(長さん)

以前に山梨県の出土史料として、甲府市の甲府
城下町遺跡の、中将棋駒(?)3枚出土を紹介
した事が有った。その後、奈良文化財研究所の
発掘報告書のデータベース
全国遺跡報告総覧のデータベース(urlは、
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja
に、西暦2005年頃、別の出土史料が有るの
を発見した。pdfファイル名は、以下の通り
である。
6547_1_鰍沢河岸跡Ⅱ.pdf
発掘報告書の名称は以下の通り。
鰍沢河岸跡Ⅱ(第2分冊)、2005年3月、
山梨県教育委員会、国土交通省関東地方整備局。
”白子明神地区宅地水防災事業に伴う発掘調査
報告書”との事である。なお鰍沢河岸とは、
昭和の初期まであった山梨県南巨摩郡富士川町
の水運の拠点との事である。
 上記の発掘報告書の573ページに磁器製の
桂馬駒の写真が載っている。

山梨県鰍沢遺跡.gif

他の物品の様子から、江戸時代から近代初期・
昭和初期までのものであろうと、推測できる。
なお、同報告書にスケッチで、サイコロのよう
な遺物も載っている。賭博が行われたのであろ
う。
 同報告書の10ページには駒のスケッチも載っ
ていて、問屋街地区(遺物)と記載されている。
 江戸時代に、山梨県のこの界隈は、だいぶん
賑わっていたようだ。ともあれ、成りは普通の
桂馬の成りである、桂馬の裏崩しの”金”であ
るらしい。
 ここへ来て、木製以外の将棋駒の出土例が、
少し増えてきた。何れにしても。
 なんらかの遊具として、甲府盆地内の山梨県
南巨摩郡富士川町のこの遺跡では、かつて近世~
近代初期に瀬戸製将棋駒が使われていたらしい。
(2020/06/29)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー