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中国洛陽付近でも、北宋象棋型石造物(長さん)

かなり以前だが、本ブログで、中華人民共和国
(中国)四川省にて、岩に彫られた11路ゲー
ム盤の発見について述べた事が有った。成立年
代は唐・宋期とした覚えが有る。
 さいきんwebを調査していて増川宏一氏、
清水康二氏らが、河南省洛陽市近郊の洞窟に、
唐代680年頃成立の石造11路盤を紹介して
いるのに気がついた。
サイト名は、
http://bgsj.ludus-opuscula.org/PDF_Files/BGS5-complete.pdf
であり25ページから始まる論文のタイトルは、
Game Boards in the Longmen Caves and the Game of Fang
/ Yasuji Shimizu & Shin’ichi Miyahara
with an appendix by Ko ̄ichi Masukawa
となっている。
pdfファイル名は、繰り返すと
BGS5-complete.pdfである。
雑誌とみられるが、名称は
Board Game Studies 5/2002
となっているから、発見されたのはかなり前の
ようだ。本文の英語読みが正しければ1999
年頃から増川宏一氏によりこの石造”北宋象棋”
類似盤は注視されていたようである。

雑誌で著者は、fangの盤であろうと述べて
いる。言うまでも無く北宋将棋は西暦680年
までは遡れない。

四川省石造遊戯盤と、pdfファイルの27ペー
ジに記載された、
”Fig. 5. Cave No. 543: The larger board.”
とは、かなり近いもののように、私には見える。
ただし、理由は私には不明だが、四川省のは確
か11×10、今回紹介した以前発見された、
河南省のは11×11路である。洛陽近郊の洞
窟から発見されたこの石造盤は、

もっと升目の小さい、同様の用途とみられてい
る彫刻物と、いっしょに発見されている。

だから、fang盤だという解釈は、常識的に
考えてかなり有力である。いっしょに発見され
た”駒数少数象棋”に疑われる盤は、中国では
駒数少数北宋象棋が存在するという根拠が、余
り見当たらないのである。何れにしても。
 四川省の晩唐成立とされた、本ブログの言う
北宋象棋盤も、実は別のゲーム盤だった可能性
が出てきた。残念ながら、北宋将棋に関連する
発掘遺物の存在に関しては、はっきりしなくなっ
てきたように、私にも思えてきた。(2020/07/06)

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