SSブログ

駒動き実数化日本の将棋の踊り駒はどうする(長さん)

以前述べたように、歩み駒と走り駒の動きを
実数動き、跳び駒の動きを整数跳びとする本
ブログによる新作日本の将棋では、踊り駒の
動きをどうするのかという問題がある。今回
は、摩訶大将棋等で問題になると見られる、
この点について考察する事とする。回答から
書く。

実数動きではなくて、整数踊りのままが良い

と考えられる。では以下に説明を加える。
 本ブログの論では、踊りの動きの起源は、
筋変えの出来ない平安大将棋の、猛虎の動き
のぎこちなさ問題を、動きを大きくして解決
しようとしての、猫叉動き2回踊りルールの
発明が、日本の将棋の踊り動きの起源という
事になっている。

だから、踊りに実数型が有り、筋変えが出来
るようなルールにするのは、根本的に不自然

であるという事になる。しかしながら、
師子の2枚取り動きが、玉将の2回歩みであ
るとの説は、近世以前に有る。だから、実数
型の踊りを切り捨てて良いかどうかは、慎重
に考える必要がある。
 他方踊りを、歩みの2回動きにしてしまう
と、現行の実数歩みルールで、停止点が排除
円表面点であるという点から来る、煩雑化が
避けられない。また、踊りでは師子1回目等
の、中間的着地点で、歩みや走りには無い、

自駒や取り去らない相手駒の排除領域内に、
中間着地して良いという特殊な性質

が元々有る。最終着地点だけが、自駒の排除
域内ではあってはならず、かつ、相手駒を捕
獲したときには、攻撃駒の位置が、相手駒の
排除円表面であるべきというのでは、最終着
地点を決定できる根拠が不明なので、錯乱が
元々有るのである。
 以上の事から、中間着地点は跳び駒とも
違って、自駒排除域の中でも良いという点に
は目をつぶる事にして、動き自体は、相手の
駒の排除円の内部領域で、一般には着地して
しまうので跳び型とし、

踊りは整数跳びの繰り返し

と見た方が、良いらしいとは想像できる。
 師子が玉将の2回歩みと言うときには、
猫叉と違って縦横にも歩めるので、筋違いが
起こらないから、より強い麒麟の成り駒とし
ての師子の動きだと当初認識したと、やや無
理目かつ、将棋史上未確定だが、とりあえず
そう、考える事にしてはどうかと私は思う。
 そうした上で、更に問題点を考えてみると、
次の、かなり深刻な問題があることがわかる。
つまり、

斜め0.5の位置に、普通の整数ゲームに無
い、取りこぼしが出来る

という事である。これにより、師子はやや弱
体化するとみられる。そこでその、妙な筋違
いの発生問題の解決のため、次の補足ルール
を私は提案する。

踊り動きの中間着地では、0.5斜めに離れ
た”実数将棋の師子盲点駒”を結果的に、1
つだけ余分に取れるように、位置誤差の有る、
ブレた着地をする事が許されるものとする。

2つ取れる微小位置誤差中間着地が出来る場
合も多いのかもしれないが。このケースは、
そのように複雑化させると、ゲーマーの間で
争いの種を作ってしまうので避けるべきだと
感じる。だから中間着地1回ごとに、斜め
0.5座標差駒が1枚取れる、微小誤差のあ
る着地ルールが良いように私は思う。
 こうした上で、師子と狛犬以外の踊り駒の
最終着地点を、一定整数踊り(金剛力士は1
目・2目おば、踊らず)にしてしまえば、

大阪電気通信大学の整数型摩訶大将棋とは、
さほどの差が生じないのではないか

と私は思う。つまり2017年型本ブログ版
普通唱導集大将棋のケースは、飛龍と猛牛は、
1.0歩でも最終着地できるとした。だが普
通は、2.0歩の最終着地だけが許されるルー
ルが普及しているという、以上は意味である。
 前にも少し述べたが、居喰いも、
1歩目で、相手盲点斜め0.5駒も取れる
特別規定を作っておけば、跳び上がり型の
居喰いで良いし、飛鷲の前方と角鷹の斜め前
踊りと居喰いも、隣接升最終着地可能性の是
非(江戸時代の文献は不可能、中将棋連盟ルー
ルでは可能)をきちんと決めた上で、途中微
小揺れ許し整数跳び型で、踊りルールを定義
しさえすれば、曖昧性は余り無いのではない
かと私は思う。
 以上のように踊りまで実数化すると確かに、
既存のゲームとの差は増大して、場合によっ
ては、更に面白くなるのかもしれないのだろ
うが。しかしながら少なくともそれは、
リアル感を更に出したというよりは、

踊りを、走りや歩みに無理に近づけようとし
た為に、自ら問題を抱えて、普及を妨げるよ
うにした、弊害の大きな行き方

なのではないかとの疑いを、私はここに来て
少しずつ持つようになって来ている。
(2020/08/01)

nice!(2)  コメント(0)