SSブログ

中国語の”斜”の意味は日本語と不完全一致(長さん)

以下、斜めと言うときに、日本では角度の45°、
135°、225°、315°を連想するが、
中国語と意味が違うという話をする。中国語で
は”斜”の字は

(x≠0°andx≠90°andx≠180°
andx≠270°)の意味

である。
 では、説明を開始する。
斜の字の意味が日本語と違うのに、私は、
日本風土記を引用した、古事類苑30遊戯部の
記載の読み直しで、最近ようやく気がついた。

”桂馬斜行如象棋之馬”と書いてあるのだが、
馬と同じという書き方で安心して、斜行を読み
跳ばした

ようだ。日本風土記、日本将棋のルール(恐ら
く、博多バージョン・戦国時代)で、後の方の、
棋子歩法で、桂馬が次のように書いてあるので、

日本語と違う事が判った。

桂馬斜行二歩過河陸(=成)金将行歩興金将同
と言った感じに書いてある。つまり、

日本流だと、飛龍の動きと間違えそうだ。

が、元に戻って「桂馬斜行如象棋之馬」を見れ
ば、0°で真っ直ぐ前だとして方位角26°程
度の角度を、中国語では”斜行”と表現してい
る事は、明らかである。冒頭に述べたように、
”斜め”は中国語では、日本語よりも明らかに、
広い意味に解釈し直さ無ければならないようだ。
 なお、日本語の斜めへ行くの表現は、同じく
日本風土記の角行の説明が、斜角四歩になって
いるから、「正方形角へ斜め」にすれば45°、
135°、225°、315°の意味になる事
が判る。
 この違いの影響は、

玄怪録の岑順(小人の戦争)の天馬のルール説
明で、もろに現われる。

東洋文庫の前野直彬編訳で、日本語訳として、
”天馬斜めに飛んで三つを越え”となっており、
より正確には、
”天馬斜めに飛んで三つ目の交点へ行き”と
解釈されるが、この斜めは、

桂馬跳びの意味と解釈出来る事が、はっきりと
判る。

 本ブログでは、以前は曖昧に誤魔化してしまっ
たような説明をした覚えが有るが。 玄怪録の
馬駒が、確かに桂馬跳びと解釈できるのは、
今回述べた理屈による事は、明らかなようであ
る。(2020/09/19)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー