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前に福井県疋壇城跡より石製歩兵駒出土(長さん)

前世紀末時点、福井県立若狭歴史民族資料館
に居られた一乗谷朝倉氏遺跡の発掘調査書執
筆の履歴を持つ水野和雄氏によると、表題の
ように、前世紀に福井県の疋壇城跡より石製
の歩兵駒が、一枚出土していたとの事である。
天童の将棋駒と全国遺跡出土駒のカタログに、

この遺物の紹介は無い。

戦国時代の朝倉駒に近い、16世紀の成立と
言う事である。前にも書籍の紹介をしたが、
以下の成書に載っている。
考古学による日本の歴史12
”芸術・学芸と遊び”雄山閣(1998)。
水野氏は、<特論>”輸入された遊び”を執
筆担当し、その169ページの表1の、
26/46に、”福井県の疋田城跡”として、
この駒を紹介している。”石製(歩兵・と)
1枚、16C成立”とあるが、それ以上の情
報は、一行で書いてあるだけで、残念ながら
無い。発掘報告書は古いものだからかweb
上には見当たらない。
 なお、本ブログでは、石製将棋駒として、
岡山城二の丸跡出土駒と、愛媛県松山市の
小坂遺跡の出土駒を紹介した事がある。発見
も成立も3例の中で最も古いが、これが第3
番目になった。ただし今の所、

歩兵駒というふうに、駒名が判ったのはこの
例だけ

である。
 ちなみに、前記成書の169ページの表1
の46例のうち、
天童の将棋駒と全国遺跡出土駒に記載されて
いないのは、私が知る限り、この例1例だけ
である。福井県の研究者なので、さすがに
地元の史料には、見落としが無かったのであ
ろう。ただし、どこからか遺跡の発掘報告書
を入手しない限り、これだと

墨書石礫なのか彫りこんで駒名を入れたのか、
前記成書の表の1行を見ただけでは判らない

のが残念な所である。(2020/11/11)

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