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何故今小路西鎌倉市福祉センター遺跡中将棋木札解読(長さん)

今回は、古文書のくずし字に関し、ほぼ素人
である本ブログの管理人が、神奈川県鎌倉市
出土の南北朝時代の古い文字史料の木札、”
今小路西鎌倉市福祉センター遺跡中将棋木札”
の解読が出来たのか、その経緯を解明する。
 なお従来成書には、この史料については、
”解読不能”との旨の記載がある点について、
本ブログで繰り返し紹介している。
 回答から書く。

別の現代ひらがな文字の形とまぎらわしい、
変体カナの字が、たまたま無かったため

である。
 では、説明を加える。
 1900年以前の古”くずし字”、あるい
は歴史的仮名遣いとか変体カナ変体仮名遣い
と言われるものに関し、どのような文字が、
現代の平仮名と形が似ていて、まぎらわしい
のかについて、例として以下の複数の成書に、
解説が記載されている。

”今のことばで覚える初めてのくずし字”
齋藤均、柏書房、2016年
”よくわかる「くずし字」見分け方の
ポイント”、齋藤均(監修)山本明(著)
メイツ出版、2017年。
 昔のサ、ツ、マ、のくずし字が”は”に
全部似ているとか、キ、ニ、マのくずし字が
”よ”に全部似ているとか、リ、ホが”わ”
に似ているとか、

誤読を惹起させる”ワナ”は多数存在

する。ところが、今回ここで問題にしている、
今小路西鎌倉市福祉センター遺跡中将棋木札
のケースは、漢字の近が斤になっていたもの
の、行や上が極簡単な字であって紛れが無かっ
た等、漢字が、平易である上に、その数自体
が少なかった。その為この史料、”
今小路西鎌倉市福祉センター遺跡中将棋木札”
は、”ひらがな”さえ、読み間違えなければ、
解読できるケースであった。そしてたまたま
だったが、万のくずし字を用いた”ま(読み
は実際には”も”)”を除いて現代ひらがな
類似形の変体仮名が、前記成書を参照して判っ
たが

奇跡的に、ほぼ無かった。そのためくずし字
素人の私にも、たまたま読めただけである

と判明した。そして更に幸運な事に、書き手
が現代人に”万”に見えるように、ま←万の

書き順を、たまたま間違えて覚えていた。

そのお陰で”盲虎(”まうこ”と表現)”の
読みまで間違えないように、なっていた。
 結局つまり、私のような古文書ド素人にも、
この木札は”まぐれで”読めただけだったの
である。
 なお、前記2冊の成書を参照して、個々の
現代ひらがなに類似の、変体くずし字の表を、
本ブログの管理人は、以下のように作成して
みた。

変体カナ.gif

 上の表の特徴は、各ひらがなについての
変体カナを表示したのではなく、それぞれの
ひらがなについて、

全く別の読みなのに、その平仮名に形の似た
変体カナを集めている

という点にある。このような”便利帖”予め
作成しておかないと、実際には史料の誤読を
防ぐ事が、出来ない事は明らかだ。
 何れにしても、少し長い文脈の書いてある
出土遺品等に接した際、将棋の史料に、ぱっ
と見で見えなくても。私の場合には解読力が
無い為、そう見える恐れが有ると、今後は戒
めて読み返しを、何回か繰り返すようにした
いものだと、以上の結論から、自身悟るよう
になったのであった。(2020/11/16)

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