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広島城跡より石製将棋駒状物品が出土(長さん)

何度も紹介した、以下も奈良文化財研究所の
発掘報告書データベース”全国遺跡報告総覧”
の中に収録されている、発掘報告書よりの
情報である。今回は、以前の岡山城二の丸跡
から出土した、石製の将棋駒物品に似た、
遺物の話題である。場所は今度も瀬戸内で、
広島県の広島城から西暦2005年頃の発掘
で、見つかった遺物である。
発掘報告書のpdfファイル名は、以下の
通りである。

16633_2_広島城跡法務総合庁舎地点-広島市中区上八丁堀所在-.pdf

そこの、352ページの後に続く、カラー写
真のページの6枚目の中段左に、五角形の問
題の遺物の写真がある。

広島城石駒写真.gif

 なお、同じコンテンツの41ページには、
スケッチも載っている。典型的な将棋駒型で
あること自体は、間違いが無い。”無地石製
将棋駒擬似物体”類に入れて良いように思う。
ただミニチュアの動物・人物坐像などが多数、
広島城跡の、この地点から出土しているもの
の、碁石など他の種類の遊戯駒類の数は、全
体としてわずかである。
 従って、このケースは将棋駒では無く、

将棋の駒型の、家具または建築部材の穴埋め
のための小ピース

である疑いも一応持たれる。
 発掘報告書の本文に当る16633_1_・・・の
方にも、この遺物が将棋駒だとは記載されて
いない。また墨跡ありとも特段なっていない。
成立は、安土桃山時代末から近世江戸時代で
間違いないと思われるが、この遺物が将棋駒
であるという、充分な証拠は無いようだ。
 なお、発掘報告書の記載が多少曖昧だが、
この地点からは、碁盤の足ではないかと疑わ
れる物品は、共出土しているらしい。
(2020/11/25)

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