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出雲国府跡から口車墨書土器(長さん)

以前、いっけん銀将だが、良く見ると釘蝶
にも見える墨書土器の出土を紹介した、
島根県の出雲国府跡から、香車と書かれて
いるかもしれない土器が、それより少し前
に見つかっていたという事を本ブログの管
理人が発見したので報告する。こちらは、
2003年前後に発掘された模様である。
 出土地層は、やはり混ざり合っていて、
古墳時代から平安時代末期までの、広巾の

成立年代の不確定性が有り、平安小将棋の
既に存在した時代の物である可能性がある。

相当に薄く、底円の

二等分線の一部が、単に見えているだけ

の疑いが有る。
 発掘報告書は、いつものようにweb上
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録されている。
名称は次の通り。
島根県風土記の丘地内遺跡発掘調査報告書
16、史跡出雲国府跡 3、
【発行】島根県教育委員会。
データベースとして登録されている報告書
pdfファイル名は、以下の通りである。
14167_2_史跡出雲国府跡3.pdf
 そこの図版15、一貫尻Ⅰ区出土遺物の
左下に、4つに割れたものを繋ぎ合わせた
ような土器があるが、その左下破片に、
車に見えるような字が有るように見える。

出雲国府香車.gif

その上にも字が薄く有るようにも、私には
見えるが、正確には読めない。

ひょっとすると香かもしれないと言う程度

である。なお、倍率が低いと、更に枠が書
かれているように見える。ともあれ香車で
あり平安時代末成立なら、平安小将棋は既
成立なので、基本的には問題が無い。
 そこで、更に像を拡大するなどしてチェッ
クすると、車の字の横線は、余り明確な物
では無い事が判る。そして円を半分に分け
るために引いた、

車と見た墨の縦線だけが実在の懸念がある

ようだ。

墨書は有るが、幾何学模様を書いただけ

かもしれない。
 この遺物については取りあえず、

土器に印を付けた、線が存在する墨書遺物

で、古墳時代のものの可能性も有ると、こ
こでは解釈する事にしたい。なお成立年代
については、以下の全国遺跡報告総覧登録
時に、分割されたと見られる本文ファイル
の、第3章の冒頭16ページ付近に”包含
された層”より出土との旨の説明等が有る。
14167_1_史跡出雲国府跡3.pdf
 なお出雲国府跡からは文字史料が多数出
土しているが、この遺物については、墨書
等が有るとの、報告書内での記載は無い。
(2021/02/02)

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