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岩手県飯岡才川遺跡より平安時代の本馬墨書土器(長さん)

以下、奈良文化財研究所発掘報告書データ
ベース、全国遺跡報告総覧の岩手県盛岡市
飯岡新田にある、飯岡才川遺跡より、
2005年前後の発掘調査で、平安時代、
9世紀後期成立とみられる、竪穴住居の
カマドから、表題の”本馬”と書かれた
墨書土器が出土したという話題である。

本は、かなりはっきりしているが、馬が
薄くてはっきりしない。

墨書土器として、比較的多く見られる墨書、
本の1枚に、過ぎない恐れが有る。

大局将棋の奔馬とは、無関係

であろう。では、説明する。
 繰り返すがweb上に情報が公開されて
いてpdfファイル名は以下の通りである。
12614_1_飯岡才川遺跡第7・13次・細谷地遺跡第12次・矢盛遺跡第9次.pdf
 発掘報告書の表題は、以下の通り。
岩手県文化振興事業団埋蔵文化財調査報告書
第508集 飯岡才川遺跡第7・13次・
細谷地遺跡第12次・矢盛遺跡第9次発掘
調査報告書、
国土交通省東北地方整備局
岩手河川国道事務所
側岩手県文化振興事業団
埋蔵文化財センター、2008年。
 問題の遺物については、墨書土器とされ
スケッチも写真もある。写真は、報告書の
313ページ”写真図版39RA009
出土土器(2)”に、番号18の遺物とし
て出ている。

岩手県飯岡本馬.gif

 成立年代が9世紀後半であるという点に
ついては、9ページや66ページに、
飯岡才川遺跡の竪穴住居が建てられた時代
の説明として、報告書に記載されている。

発掘者の墨書の読みは”土”である。

が、明らかに”土+v”であり、vが見落
としである。本のひっくり返しである。

馬については、ひっくり返り”本”よりも
極端に薄く、はっきりしない。

また、字が全体として、少し画面の下(元
々の向きからすると上)にズレている。
 発掘報告書のスケッチでは、馬は完全に
無視されている。
 公平な所、

報告書の1文字であるとの見解は、正しい
確率が、このケースに限ってはかなり高い。

 よって、本がひっくり返っている理由は
謎であるが。大局将棋が9世紀の後半に
有ったとは考えにくい。よってこの遺物は、
井戸に埋める地鎮用の、発掘報告書で良く
見かける、マジナイ用の土器である可能性
がかなり高いというのが、本ブログの現時
点での見解である。(2021/02/09)

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