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福岡県筑後市蔵数立野遺跡で弥生中期奔王墨書土器(長さん)

 今回は福岡県筑後市で、弥生時代中期
のものと見られる竪穴住居跡から、奉王と
書いてあるように見える墨書土器が出土し、
前漢の武帝頃の時代に渡来した中国漢王朝
時代の渡来人の筆によるものではないかと
疑われる、かなり濃い模様の有る出土品の
話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
1819_1_蔵数立野遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
蔵数立野遺跡、2007年、筑後市教育委員会。
 発掘報告書冒頭「調査経過と組織」によ
り遺跡の場所は、福岡県筑後市大字蔵数字
立野。遺物が出土したのは西暦2006年
前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第19
ページ付近の記載によると、遺物は第30
竪穴住居跡で出土し、発掘報告書第23
ページ付近の記載により、弥生時代中期の
紀元前2~1世紀前後の中国前漢時代頃の
成立と考えられており、たいへん古い。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版
(Pla.)第34の最下段中央に在り、
遺物番号第75番との旨、ナンバリングさ
れている。コップ型の土器のように私には
見えたが、発掘報告書第19ページによる
と甕であり、弥生土器との事である。

蔵数立野奔王.gif

 上図のように写真の中央やや左から水平
に左へ向かって横に、漢字で「奉王」のよ
うに私には見える暗い模様が有る。王は
中国の皇帝等の意味で、例えば前漢の武帝
であり、皇帝に納める、鉱産物等何らかの、
甕に入れて、九州北部の港から中国大陸へ
運ぶ、物品入れのようにも見える。濃い模
様だと私見するが、模様が本当に漢字の墨
書だとすれば、相当に貴重な遺物であろう。
(2023/06/05)

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