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東京都世田谷区殿竹遺跡で昭和期奔竜墨書瓦(長さん)

今回は、昭和初期以前には、「北沢用水」と
される上水の、恐らく分水跡が有ったのでは
ないかとされる、東京都世田谷区上北沢
2丁目殿竹遺跡で、遺物のうち近代、昭和期
とみられる瓦破片に、白顔料で、漢字で「奉、
奉竜」等と読める模様の有るものが、発掘
調査時に発見されているらしいとの旨の紹介
である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
139889_1_殿竹遺跡第4次調査.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
東京都埋蔵文化財センター発掘報告第380集/
殿竹遺跡(第4次調査)、2023.11、
東京都埋蔵文化財センター。
 発掘報告書末尾抄録により遺跡の場所は、
東京都世田谷区上北沢二丁目1番。遺物が
出土したのは、西暦2022年前後の事の
ようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第43ペー
ジの記載から、近代のものと推定されている
ように読取れる。昭和期の薄い板瓦のようで
ある。
 遺物の写真は、発掘報告書の本文第45
ページの第2段目に有り、写真は右側に在る。

世田谷奔竜.gif

 上図のように、白いチタン白の顔料で、
上部の左側に「奉」、中央に「奉」その下に、
下部がやや薄いが「竜」と漢字で書いてある
ようにも見える模様が有るように私見する。
 多摩川上水分流の北沢上水付近では、昭和
の初期まで、龍神祭りで縁日の際、焼き物を
屋台で作るのに、瓦に奉竜等と書いて、縁起
を担いだ等の、龍神信仰の残存の経緯を、私
見だが、ひょっとして示しているのではある
まいか。昭和初期の、付近の神社の縁日の、
懐かしの祭りの囃子の音が、聞こえて来そう
である。(2024/07/03)

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